ホームベーカリーでできる!
雑穀パンの作り方【基本編】
ホームベーカリーでも雑穀入りの美味しいパンを手軽に作れます。その基本と応用法を、パンの研究家に紹介してもらいました。
機能が進化して、いろいろなパンが焼けるようになったホームベーカリー。これを使えば、雑穀入りのパンも美味しく手軽に焼くことができると、パン・料理研究家の荻山和也さん。
「通常、パンで食物繊維を摂るのはなかなか難しいのですが、食パンの材料に雑穀を加えることで食物繊維もミネラルも豊富な、ヘルシーパンを作ることができます」
雑穀は、好みで何を選んでもが、そのまま入れても硬い粒のままなので、必ず茹でてから使う。ホームベーカリーに雑穀を入れると、こねていくうちに砕かれ、そこから水分が出てきて生地がゆるむ。そのため、水分量の調節が美味しく焼き上げる一番のポイントになってきます。荻山さんのレシピは、雑穀の分量に合わせて微妙に水分量を変えているので、失敗なく焼くことができます。
「雑穀を加えることでパンがもっちりした仕上がりになります。トーストすれば、外はカリッ、中はモチモチという日本人好みのパンになるんですよ。雑穀の割合が増えれば増えるほどもっちりとした食感が強くなりますが、美味しいと思える割合は20%くらいまでですね」
たいていの雑穀で美味しいパンができると荻山さん。十五穀米のようにいろいろな雑穀がブレンドされたものでもいいし、単種類を使うのも面白い。たとえば、香りにちょっとクセのあるアマランサスやキヌアには、黒糖やハチミツをプラスすれば、クセが気にならなくなります。もちきびを増やせば、よりモチモチした食感に。雑穀の個性を知ることで、パン作りの世界が広がります。いろいろ試して、自分好みの雑穀パンを見つけましょう。
雑穀の分量で食感が変わる、基本の雑穀パン3種。
まずは、十五穀米で作る基本の雑穀パンをマスター。使用する材料はすべて一緒だが分量が変わり、雑穀の配合量は、「6%、13%、19%」の3パターン。雑穀の割合が増えるほど、もっちりとしたパンになる。また、雑穀が増えると黒米も増すため、仕上がりの色も濃くなっていきます。配合次第で、3種類の食感が好みで作り分けられます。
ふんわり食感の作り方
食パンに最も近いプレーンな味。ふわっとして柔らかい食感が、どんな食べ方にも合う。
材料(1斤分)強力粉・・・ 230g、塩・・・ 3g、砂糖・・・13g、バター・・・ 13g、ドライイースト・・・3g
水・・・145㎖、十五穀米・・・15g(44g/茹でた分量)
もっちり食感の作り方
生地と雑穀のバランスが良いパン。適度なもっちり感が、サンドイッチなどにぴったり。
強力粉・・・230g、塩・・・3g、砂糖・・・ 13g、バター・・・ 13g、ドライイースト・・・3g、水・・・130㎖、十五穀米・・・30g(88g/茹でた分量)
よりもっちりとした食感
一番のモチモチ感と雑穀感。厚切りにしてトーストで、シンプルに食べるのがおすすめ。
強力粉・・・230g、塩・・・ 3g、砂糖・・・ 13g、バター・・・ 13g、ドライイースト・・・3g、水・・・ 110㎖、十五穀米・・・ 45g(132g/茹でた分量)
材料を揃えて投入するだけ。ホームベーカリーなら超簡単。
材料 右上から時計回りに、バター、ドライイースト、十五穀米、砂糖、水、強力粉、塩
荻山和也さん パン料理研究家・家庭で簡単に作れるパンのレシピが人気。『ホームベーカリーで本格パンが焼けた!』など著書多数。パン教室も開催
『クロワッサン』912号(2015年11月10日号)より
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