くらし

【和田裕美のお悩み相談】女が仕事で舐められないための方法がわかりません。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は女性が男社会で生き抜くための処世術に悩む女性からの相談です。

<お悩み>
東大入学式の祝辞で上野千鶴子さんがこの国に根強く残る女性差別について語られ、ニュースなどで話題になりました。
私はいま50代ですが、20代の頃は会社でも「ちょっと女の子」と呼ばれたり、同期で同じ総合職なのに、男子は会議に出て、自分はその会議にお茶を出す役割というのも普通でした。 今は大企業ではそこまであからさまに差別はできなくなっていると思いますが、政治的に正しくないから表面を装っているだけで、この30年、たいして状況は変わっていないなと思います。
和田さんは女性差別と戦ったことはありますか? あからさまに女だからと舐められないための防御法、振る舞い方があれば教えていただければと思います。 (落花生/女性/50代。新卒で入った会社でずっと働いています)

和田裕美さんの回答

落花生さん、相談ありがとうございます。
落花生といえば千葉……きっと千葉の方ですね!(……安易な推理ですみません。)

さて、わたしも上野千鶴子さんのコメントは興味津々で注目していました。
おっしゃるとおりまだまだ社会は男女がほんとうの意味で
あまり変わっていません。
わたしの実感として平等ではないと言い切ります。

でも、これを「女性差別と戦う」というニュアンスで向き合ってしまうと
対立するだけで、男性が多いビジネス世界では
多数決の関係で負けてしまいます。だから
どうやったらこの男性中心の世界のルールを知って
うまく調和しながら自分の能力をきちんと認めてもらえるかを
考えるほうが、和田は得策かなと思うのです。

そもそもビジネス社会は男性が作ってきました。
社会には男性の脳で考えて
男性の価値観で生まれたルールが
びっちり敷かれています。

だから、それは今すぐには変わらないのだから
どうせなら割り切ってみましょう!!!ってことなんです。

悔しいことたくさんありますよ、もちろん!
もう言ったらキリがないのでここで書けない(笑)。

ということで
「女だから」と舐められないための防御法は何かというと
男性社会のルールをしっかり女性として理解するということです!

1 
女性は男性より圧倒的に共感力が高いのですが
それがマイナスに出ると
すぐ感情的になる、すぐぐちっぽくなる、すぐ態度に出る……などなどが
目立ってしまいます。ここを気をつけます。

2 
男性は自分の仕事での実績自慢がうまい傾向があります(強いことが大事なので)。
女性はこのあたりを遠慮する傾向があります(かよわいことが大事なので)。

「わたしのほうが仕事できるのに
   男性社員に声がかかった……」と悔しがっていても
それは性差別ではなく、その男性が
手をあげたからという理由かもしれません。
遠慮しないで手をあげるのです。
今はあえて女性を選ぼうとする傾向があるので
手を挙げるのはけっこうチャンスです。


物事を伝えるときには
「結論はこうです。なぜならば……」という話し方をするようにします。
女性特有の「時系列で全部話す」方法は
男性がイライラしやすいからです。

他にもあるかもですが
とにかくやってみてください!

あと……長くなってごめんなさい。

女性が若いときだけ可愛がってもらえるのは
もう仕方ないことです。これも男性の価値観が市場を制覇してるからなのです。
(生殖本能らしい)
わたしも中年になってきてから、「あれ、なんか扱いが違う……」と
感じること多し。悲しいですよね(笑)

いやだからこそわたしは
女性は男性よりも、人間として認めてもらうことが
大事なのだなと思うのです。
そのために日々、周囲の人を大事にしながら
自分磨きを続けるのみです。うん、こう思えることこそが
女性にとってはビックチャンスなのだ〜〜(と思うと気が晴れる)

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界№2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。最新刊は『稼げる技術』(ダイヤモンド社)。
⇒ 公式サイト

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