国立新美術館にて「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が開催中。
取材・撮影/クロワッサン オンライン編集部
日本でも人気の高い、画家グスタフ・クリムトやエゴン・シーレ。
彼らが登場したのは19世紀末から20世紀初頭のオーストリア・ウィーン。この頃、ウィーンでは新しい芸術を求める革新運動が起きている。のちにこの新しい芸術は「世紀末芸術」と呼ばれ、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなどの分野で、ウィーン独自の装飾的で、煌びやかな文化が生まれた。
この時代に、クリムトやシーレのほか、建築家オットー・ヴァーグナー、アドルフ・ロースなど各界を代表する芸術家たちが登場し、ウィーンの文化は黄金時代を迎えることとなる。
今回の展覧会は新しい試みとして、ウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という視点から紐解く。18世紀の女帝マリア・テレジアの時代の啓蒙思想がビーダーマイアー時代※に発展。ウィーンのモダニズム文化の芽生えとなり、19世紀末の豪華絢爛な芸術運動へとつながっていった背景をたどっている。
※19世紀前半、ドイツやオーストリアを中心に、身近でささやかなものに関心を向けた市民文化のこと。
今回の目玉であるグスタフ・クリムトは、油彩や素描、ポスターなど47点、エゴン・シーレは油彩などを22点を展示。クリムトの初期作品や、世界最大規模を誇る、クリムトの素描コレクションを持つウィーン・ミュージアムの素描コレクションの一部など、日本で見られるのは珍しい作品が集結。また、クリムトが最愛の女性を描いた「エミーリエ・フレーゲの肖像」は写真撮影※が可能だ。
※撮影上の注意を確認の上、写真撮影を行ってください。
今回、オリジナルグッズとして、サンリオの人気キャラクター・マイメロディとのコラボ商品が発売。展覧会のために描き下ろしたイラストは、マイメロファン以外でも思わず手にとりたくなってしまうほど。その他もウィーン・モダン展にインスパイアされた、展示会オリジナルグッズが用意されている。
ウィーンの芸術世界に詳しくなくとも、知っている作品を探したり、新たな自分の好みを発見ができそうな展覧会。このまたとない機会、ぜひ六本木まで出かけてみてはいかがだろうか。
会期:〜8月5日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
休館日:毎週火曜日 ※4月30日は開館
開館時間:10:00〜18:00
※毎週金・土曜日は、4・5・6月は20:00、7・8月は21:00まで。
4月28日(日)〜5月2日(木)と5月5日(日)は20:00まで開館。
5月25日(土)は「六本木アートナイト2019」開催に伴い22:00まで開館。
※入場は閉館の30分前まで。
観覧料金:一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円
※中学生以下および障がい者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料。
※6月12日(水)~24日(月)は高校生無料観覧日(要学生証提示)。
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
広告