くらし

【親の資産状況が全くわからない!】読者の相続問題を、税理士が徹底解説。

お互いに言い出しづらい話題、「親のお金」のこと。しかし先送りすることにメリットなし。読者の実例をもとに税理士、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーで広尾麻布相続センター代表の中島典子さんが解説します。
  • イラストレーション・山下カヨコ 文・板倉ミキコ

「親の資産状況が 全くわからない!」

私は地方出身です。大学進学で上京、そのまま結婚し、実家に帰るのは年に1度くらいでした。5年前に父が急病で他界、それまで資産の運用などは父が担っていたので専業主婦の母は何もわかっていない様子でしたが、とりあえずその時点では母とひとり娘の私が相続しました。その後、2年前から母の様子がおかしいなとは思っていたのですが、半年ほど前に、認知症だとの診断が。ホームに入居してもらうにもまとまったお金が必要だし、実家を売却して……と考えるものの家財の整理などにも当座の経費がかかる。我が家は受験生2人を抱えているし、相続したお金はマイホームの返済に充ててしまったし、そんなお金を出す余裕はまるでなし。もとから母は整理整頓が苦手だったこともあり、実家は散らかり放題です。今の母には何を聞いてもわからず、預金通帳がどこにあるかも見当がつきません。もっと早く話しておけばよかったと思っても後の祭り、母の記憶がない今、娘の私が自力で資産状況を知る手段はあるのでしょうか?

五里霧中A子さん(50歳 既婚 子ども2人)

「あの銀行と取引があるはずだし、生命保険にも入っていたはず」とわかっていても、確認する術がない状態の実家に呆然。
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