くらし

【魚焼き器の焦げ編】見て見ぬふりしてきた汚れは、無駄なく、効率よく落とす。

いよいよ年末。見て見ぬふりをして溜まった我が家の汚れともサヨナラしなければ。気になるあの場所の、無駄のない賢い掃除法をプロに聞いた。
  • 撮影・青木和義 文・板倉ミキコ

【キッチン3大見て見ぬふり 2】魚焼き器の焦げ

焦げを浮かせて一気にこそげる。

[作業の流れ]こする→パック→温める→こする
取り出せる網や受け皿は日々洗浄できても、なかなか触れないのが魚焼き器の内部。一面びっしり油汚れがつき、焦げに変わって蓄積されていく。
「中を丸ごと取り出せないので、プロでも掃除に難儀する場所。食品を扱うから強い薬剤も使えません。だから出張サービスでは、グリルの掃除は、扉、焼き網、皿だけを取り扱います」

とはいえ、家庭レベルで納得のいく掃除の仕方ならちゃんとある。
「ラップとドライヤーを使って固まった焦げを温めれば、しつこい汚れでもけっこう取れます。プロはこの程度では納得できませんが(笑)。ビフォアアフターの違いはかなり出ますよ」

[使用する道具]

定規、アルカリ電解水、歯ブラシ、キッチンペーパー、スポンジ、ラップ、ウエス+ドライヤー

[手順]

《1. ペーパーを敷いて準備》皿と焼き網を取り出し、内部の底面に乾いたキッチンペーパーを敷く。1枚で足りない場合は2枚使用。
《2. こそげ取れる汚れを定規で》洗剤はつけず、定規(力を入れられる程度の厚さがあるもの)で汚れをこそげ取る。手前はカードを使っても。
《3. アルカリ電解水を塗布》内部全体にくまなく、アルカリ電解水を塗布。下に垂れるほどたっぷり吹き付ける。点火場所にはつかないように。
《4. ドライヤーで温めて、焦げ、油汚れを浮き上がらせる》アルカリ電解水を吹き付けた場所にラップをパックのように貼り付ける。ドライヤーをかけると焦げや油汚れが反応して白く変わる。
《5. 浮いた油汚れを取る》粗めのスポンジでゴシゴシ内部をこすり、焦げや油汚れを取っていく。アルミたわしは傷をつけてしまうのでNG。
《6. 同様に、扉部分もパック》扉部分の内側にもアルカリ電解水をかけ、ラップをしてドライヤーの熱を当てる。特に窓部分は油汚れがひどい。
《7. スルッと汚れが落ちる》スポンジでこするだけで油汚れがスルッと取れる。ガラス部分は指紋がつきやすいので仕上げはウエスで磨いて。
《8. 細部もしっかり汚れを取る》溝や部品回りなど、拭き取りにくい細かな部分は歯ブラシなどでこすると、見違えるようにきれいになる。
《9. 定規で奥までゴシゴシ》魚焼き器の奥は、コンロにあるカバーを外し、定規を使って落とせる範囲だけ焦げをこそげ落とす。

[掃除前→掃除後]

掃除前。
掃除後。全ての作業が終わり、こそげ落とした汚れが溜まったキッチンペーパーを取り出す。納得のいくきれいな内部に変わっているはず。

尾崎 真(おざき・まこと)●おそうじ本舗 商品・サービス開発責任者。ハウスクリーニングのプロ。掃除の技術を研究開発し、常に業界最先端のノウハウを生み出す。マスコミ出演も多数。 https://www.osoujihonpo.com 

『クロワッサン』987号より

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