「メールには、厳密なルールがあるようでないものです。大切なのは、相手への心配りではないでしょうか」
そう話す、ビジネスマナー・敬語講師の井上明美さん。メールを送る際にいつも念頭に置きたいのは、“受け取る相手が主役”ということだ。
「瞬時にやり取りできるのがメールの長所。とはいえ、早く返信がほしいからと、“大至急”などと書くのは、相手の都合を考えていない行為。言い回しには充分に気を使いたいものです」
一方ビジネスの現場では、メールならではのスピード感が必要とされる場面もあるだろう。何度もやり取りをしている相手には、最初の丁寧な文面よりも、簡潔な表現を使うほうが、かえって仕事が効率よく進み、相手との距離が縮まる場合もある。
「相手との関係や状況に合わせて表現を使い分ける。そうした判断力や語彙力を、日々磨いておきましょう」