くらし

料理研究家と調理道具通が探る、本当に優秀なキッチンバサミ。

何かと便利なキッチンバサミ、もっと使いこなしたい。そのための最も優秀な一本とは? 料理研究家、ラク家事アドバイザーの島本美由紀さんと合羽橋きっての調理道具通、「飯田屋」の飯田結太さんが、実際にあれこれ素材を切ってベストな一本を選びました。
  • 撮影・三東サイ 文・河野友紀
(左)飯田結太さん(右)島本美由紀さん

島本美由紀さん(以下、島本) 私は本当にキッチンバサミ愛好家で、何でもこれで切っちゃうんです。もともと、私の祖母が料理のときによくハサミを使っていて。お肉も野菜もハサミで切ればまな板が汚れないし、先端が尖っているものなら、意外と包丁よりも細かいところに刃が入るので、小回りが利くんです。結果、まな板を出して包丁で切って……というより時間が短縮できる。

飯田結太さん(以下、飯田) 僕は100種類くらい試し切りをしてきました。島本さんは、キッチンバサミの切れ味には2種類あること、ご存じですか?

島本 いえ、知らないです。

飯田 ハサミの切れ味には、「早切れ」と「長切れ」があります。軽い力でスパスパ鋭く切れるのが「早切れ」。ハサミの刃の角度が鋭角になっているものです。最初の切れ味はいいのですが、弱点としては刃こぼれしやすく、摩耗が早いということがあります。一方、刃の角度が鈍角なため、驚くような切れ味ではないけれど、長い期間鈍らず安定して使えるのが「長切れ」です。ちょっと何か切ってみましょう(ハサミを1本手渡す)。

島本 (長ネギを切る)とても軽く切れますね! (ネギを鶏肉に持ち替えて)あら? 今度は全然切れない。滑ってしまう感じ。ネギは軽く切れたのに。

飯田 それではこっちのハサミを試してみてください(と別のものを手渡す)。

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