都内で飲食店を2店舗営んでいる、料理家の大川雅子さん。一日の大半を仕事場である店で過ごすため、「私にとって、家は休むところ、そして、家族と向き合う場所です」と話す。
忙しいながらも、大川さんは朝晩の食事に加え、夫と息子の弁当を毎日手作りしている。台所はリビングと廊下から出入りできる独立キッチンで、コの字形に調理台があり、収納は豊富なのだが、調理台の上に料理道具や食材、食器がずらりと出してある。
「しまい込むと使わないでしょう。たとえば、いただきもののスパイスや蜂蜜も、一度しまうとそのまま賞味期限が切れてしまったり。だから、日用のものはすぐ手に取れる、見えるところに出しておき、どんどん使います」
スパチュラやレードルは火のそばに、玄米はシンクのそばにと、置き場所は効率的。流れるように作業する大川さんの姿が、目に浮かぶ。