何事にも人の役に立てたらいいな、という考えがあるという。
「この本も、私のピンチばかりでなんでこうなるの?!って体験と、それをどんでん返しでどう切り抜け、楽しんだかを一緒に笑ってもらえれば。人生いろいろあるけど、それを笑いに変えたり、面白がっちゃえばラクだよって。ちょっと最近つらいなって思ってる人の役に立てればうれしいな」
笑いだけではない。終盤には、「まつりさんに捧ぐ」と題して、働き方改革の発端ともいえる高橋まつりさんの過労自殺に関する問題も取り上げた。「自分の人生より大事な仕事なんてひとつもない」「会社は絶対じゃない」。大学も会社も同じ経歴を持つ大宮さんだからこそ、理解できること、言っておきたいこと。説得力のある言葉が胸を打つ。
「実際、この面白エッセイの中に入れるかどうかは迷いました。私の弱さなのかもしれないけれど、上司の側にも家族がいると思うと、どちらが悪いという書き方はしたくなかったので」