暮らしに役立つ、知恵がある。

 

いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【東京編】

毎日の食卓を彩る器に使いたい注目の作家や窯をセレクトしたギャラリーへ出かけてみよう。器や空間の隅々にまで宿る、店主の美意識を味わって。

撮影・岩本慶三 文・嶌 陽子

世田谷 夏椿

風情ある日本家屋で、器と共にある暮らしを体感。

いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【東京編】
上・林拓児 貫入木瓜皿 W28×D23×H2.5cm 7,000円。下左・香川県を拠点にするガラス作家・蠣﨑マコトの両口鉢 φ22×H16.5cm 1万6000円。  下右・高知県の木工作家・荒井智哉の汁椀 φ11.5×H8cm 2万8000円。
上・林拓児 貫入木瓜皿 W28×D23×H2.5cm 7,000円。下左・香川県を拠点にするガラス作家・蠣﨑マコトの両口鉢 φ22×H16.5cm 1万6000円。 下右・高知県の木工作家・荒井智哉の汁椀 φ11.5×H8cm 2万8000円。

住宅街の中にある古い一軒家。庭の飛び石を渡って、縁側から店内に入ると、まるで誰かが暮らしているかのような空間が広がっている。「日本の手仕事を扱っているので、日本家屋に置いたほうがしっくりくると思って」と、店主の恵藤文さん。畳の上に置かれたダイニングテーブルや、ちゃぶ台などを使った趣のあるディスプレイが印象的だ。月に1〜2回開かれる企画展では、器を使った料理イベントを開催することもあり、日々の暮らしの中で器とどう付き合うか、具体的に想像できるのがうれしい。長年、手仕事の世界に携わってきた恵藤さんがセレクトしているのは、飽きのこない、凛とした美しさのある器の数々。「夏はガラスや磁器を、秋冬は焼き締めの陶器や木の器を。季節感も器で演出できますよ」。割れてしまった場合のお直しにも対応してくれるので、一生付き合える器を探しに出かけたい。

懐かしい雰囲気の一軒家に器や服が並ぶ。
懐かしい雰囲気の一軒家に器や服が並ぶ。

なつつばき●東京都世田谷区桜3・6・20 TEL03・5799・4696 営業時間 12時〜19時 定休日 月・火曜(祝日の場合営業)月に1〜2回、企画展を開催。2018年に店舗移転の予定。詳細はHPで確認。http://natsutsubaki.com

神楽坂 ラ・ロンダジル

静謐な空間で、一生ものの器を見つけたい。

いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【東京編】
上・石畑哲雄 洗朱小鉢 φ13.5×H5cm 1万1000円。 下左・須藤拓也の染付六角皿 W14.5×D16.5×H2cm 6,000円。 下右・小澤基晴輪 花豆皿 φ9×H1.5cm 各1,500円。
上・石畑哲雄 洗朱小鉢 φ13.5×H5cm 1万1000円。 下左・須藤拓也の染付六角皿 W14.5×D16.5×H2cm 6,000円。 下右・小澤基晴輪 花豆皿 φ9×H1.5cm 各1,500円。

風情ある神楽坂の街に溶け込むように佇む店。一歩中に入ると、器や暮らしの道具、アクセサリーなどが整然と並べられた、静謐な世界が広がっている。地下1階は常設スペース、1階では月1〜2回、企画展を開催。扱っている器は、店主の平盛道代さん自身が実際に使ってみて、長く付き合っていけそうと思ったもの。どれもが、シンプルながら、色合いや質感などに深い味わいがあるものばかりだ。「マットな質感の陶器や漆器などは、使い続けていくと、美しいつやが出てきます。歳月を重ねるうちに、表情が変化していくのを見るのも、器の楽しみのひとつですね」と話す平盛さん。「気に入ったものを長く、大切に使ってほしい」という思いが、静かで温かな店の佇まいや、ひとつひとつの器からにじみ出ている。

左・1階では、月1〜2回のペースで企画展を開催。 右・地下1階の常設スペースでは、「気に入ったものは買い足せるように」という思いから、作家の定番の作品を並べている。
左・1階では、月1〜2回のペースで企画展を開催。 右・地下1階の常設スペースでは、「気に入ったものは買い足せるように」という思いから、作家の定番の作品を並べている。

ラ・ロンダジル●東京都新宿区若宮町11麻耶ビル1F TEL 03・3260・6801 営業時間 11時30分〜18時30分(祝日は〜18時) 定休日 日・月曜 常設スペースには、伊藤環、城進といった人気陶芸家の作品を置いている。http://la-ronde.com

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