家族向けの防災術を発信する冨川万美さんに聞いた、災害時に子どもを助ける、プラスアルファの備えと心がまえ
イラストレーション・樋口モエ 文・秋山香織
子どもを守る
「避難所は子どもが過ごしにくい環境。おすすめは在宅避難なので、まずは家の安全確保を」というのは、親子の現実的な防災術を発信する冨川万美さん。
「避難用に一室だけでも防災対策を万全に。転倒・落下物の対策をし、窓ガラスに飛散防止フィルムを施して。自己判断ができない0~2歳の場合は、日中過ごす空間の安全を保ちましょう」
子どもは繊細で、かつ非常時の我慢が利かないもの。その子ならではの嗜好や習慣などを守るための備えも重要。
「普段白米しか食べないのに、非常食に混ぜごはんを用意しても食べないでしょう。ゲームが好きなら、少しでもやらせてあげると心も落ち着きます」
小学生だと、一人での外出も増える。「友だちや遊び場などは、聞かないとわかりません。普段の会話を大切にして」
一緒に避難するための備え
ベビーカーや自転車での避難はNG。抱っこひもを最大限に活用する
人が殺到し、がれきなども散乱する災害時は、ベビーカーや子乗せ自転車など、車輪のついたものは使用不可。抱っこひもでの移動が最も安全。小学1年生ぐらいまではなんとか使えるはずなので、保管しておくとよい。
子どもの成長と好み、習慣に応じた、「我が子セット」をつくろう
子どもの成長は早いので、服やおむつ、下着などはやや大きめのサイズ感のものを備え、定期的に見直しする。好きな食べ物やお菓子、お気に入りのぬいぐるみやゲームなど、嗜好や習慣上、欠かせないものは忘れずに。
〈子ども向け・プラスアルファの備えリスト〉
●大きめサイズのおむつ
●大きめサイズの衣服、靴
●子どもの好物
●おやつ
●お気に入りのぬいぐるみやおもちゃ
●いつもやっているゲームやバッテリー
別々の場所にいるときに備えて
災害時に誰が確実に迎えに行けるのか、預け先にきちんと共有しておく
園や学校などには、現実的に引き取りができる人の情報を共有。72時間は一斉帰宅の抑制の条例がある東京都などは、共働きの両親ではお迎えが難しい場合も。ママ友やご近所さんなど、子どもも知る人にお願いする必要が。
GPS機能付きのものを身につけさせて、子どもだけでの外出時でも居場所を確認
一人で遊びや習い事などに行くようになったら、キッズ携帯のGPS機能やエアタグ、GPS付きの防犯ブザーなど、位置情報が確認できるものを普段から持たせる習慣を。エアタグは、いろいろなものに付けられるので便利。
誰とどこで遊んでいるのか、日頃の会話で子どもに聞いておく
子どもの交友関係や行動範囲は、意外と変化しやすい。日常会話から、定期的に子どものことを把握しようとする意識が大切。どこにいそうか、誰といるか、いざというときの当たりがつけられる程度の情報は得ておこう。
『クロワッサン』1172号より
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