完熟梅の楽しみかた──塩で、砂糖で、お酒で。完熟梅を漬けてみよう!
撮影・鍋島徳恭 文・松本あかね
砂糖で
●梅ジュース
香りが華やかで甘いので、夏のおもてなしにもぴったりな梅ジュース。喉が痛いときにお湯割りにしても。
【材料】
完熟梅…1kg
氷砂糖…700〜800g
あれば冷凍完熟梅…2〜4個
【作り方】
1. 消毒した密封瓶に氷砂糖、完熟梅と順に重ねて入れる。最後が氷砂糖で終わるように詰め、蓋をして密封する。
2. 最初の1週間は毎日蓋を開けて空気を抜き、時々やさしく全体が混ざるように揺する。
3. 氷砂糖が少し溶けて瓶内に余裕ができたら、冷凍した梅を加えると発酵が早くなる。ジュースの味をみて好みで氷砂糖を足す。時々空気抜きをして6カ月ぐらいから飲み始められる。1年熟成させるとなおおいしくなる。
●梅ジャム
杏ジャムよりも酸味のある梅ジャム。ヨーグルト、またチーズや生ハムとワインのお供に。
【材料】
完熟梅…1kg
グラニュー糖…約300g
【作り方】
1. 木べらなどで梅の果肉を崩し、種をこそぐ。
2. 沸騰した湯で果肉を20分茹で、水気を切り、粗めの漉し器でこす。
3. 土鍋またはホーロー鍋に果肉と種、砂糖の半量を合わせ、水分が出るまで15〜30分おく。弱火にかけて混ぜながら、とろりとするまで煮詰めていく。途中、味をみながら残りの砂糖を足す。好みでさらに足してもよい。
4. 室温になるまで冷まし、種を取り除く。冷蔵保存。冷凍も可。
酒で
●日本酒の梅酒
日本酒の梅酒は肉・魚の臭みを取り、柔らかくする効果も。調理酒ではなく飲んでおいしい純米酒を使って。
【材料】
完熟梅…500g
日本酒…500ml(純米辛口がおすすめ)
【作り方】
消毒した密封瓶に完熟梅を入れ、日本酒を注ぐ。2カ月ぐらいから調味料として使える。
●ブランデーの梅酒
じっくり寝かせるほど香り豊かに。食前・食後酒のほか、ビーフシチューの仕上げやデザートにも活用できる。
【材料】
完熟梅…1kg
ざらめ…500g
ブランデー…1L
【作り方】
梅ジュースと同様に完熟梅とざらめを重ね、ブランデーを注ぐ。半年後ぐらいから飲み始められる。
冷凍しても使える
瓶に梅が入りきらなかったら冷凍して保存を。水分が出た時点で加えれば発酵が早まり、風味が薄くなった時に加えると香りや酸味をプラスできる。
松田美智子さんは福井の「かをり梅 蘭麝(らんじゃ)」を愛用しているそう。
『クロワッサン』1141号より
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