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保護犬と保護猫、支援のかたち。幸せの選択肢はいろいろ。

里親になること以外に、保護犬・保護猫にはどんな支援方法があるの? 恵まれない犬や猫を減らすために、いま私たちができることを考えました。

撮影・黒川ひろみ イラストレーション・檜垣文乃 構成&文・野尻和代

保護犬と保護猫、支援のかたち。幸せの選択肢はいろいろ。

保護犬・保護猫の認知度が高まり、家族として迎える人が増えているなか、保健所での犬猫の殺処分数はかなり減ってきている。一方で、保護団体には行き場のない犬猫が数多くいるのが実情。「都会では少なくなっている野良犬・野良猫も、地方にはまだまだたくさんいます。そんな犬猫を引き取っているのが保護団体で、最近は飼育知識の欠如からのネグレクト、多頭飼育崩壊、飼えなくなった高齢者からの引き取り要請も増えています」と教えてくれたのが、日本の動物福祉の向上のために活動している西平衣里さん。

そんな犬や猫たちを一匹でも多く救いたいと思った時、私たちには一体何ができるのだろうか?

「一番の近道は里親になること。ですが、保護団体への寄付やボランティアなど支援はいろいろあります。隙間時間にSNSで譲渡会情報をリポストするだけでもいいんです」

犬や猫を飼えなくても、保護活動やその支援に関わっていくなかでやりがいを感じ、人生が豊かになっていった人も多いという。まずは、自分のできることから始めて、保護犬・保護猫が幸せになるための支援の輪を広げていきたい。

できることから始めよう。動物支援の5つのアクション

①地域猫活動に参加

地域猫活動とは、町の住民が主体となって、エリア内の野良猫をこれ以上増やさないように適切な管理をすること。主な活動内容としては、まずは野良猫の不妊・去勢手術を行い、元いた場所にリリースするTNR。地域によっては、行政が捕獲器のリース、不妊・去勢手術費用の一部負担をする場合も。そして、地域ボランティアが決めたルールにのっとって、餌やりや片づけ、掃除、糞尿の始末などのお世話を行う。「お住まいの地域で野良猫を見かけたら、ただかわいがるだけでなく、一歩踏み込んで、一代限りの猫生を見守る活動にぜひ参加をしてみてください」

②保護活動のボランティア

保護した犬や猫をお世話するだけでなく、保健所からの引き取り、譲渡会の開催やそのチラシ作成、SNSでの発信、里親へ引き渡す際のチェックや搬送……。「保護団体の活動はとにかく幅広く、常に人手を必要としています。特に、預かりボランティアやミルクボランティア、そして犬の散歩ボランティアはニーズが高い」と西平さん。お世話にかかるフードや日用品などの実費、医療費の負担については、団体によって条件が違うので確認が必要。「ちょっとした隙間時間でできることもあるので、気になる保護団体に問い合わせをしてみてください」

〈ボランティアでの関わり方もさまざま〉

・ミルクボランティア
生後約8週までの赤ちゃん犬・猫の哺乳や排泄の介助をし、離乳まで面倒をみる。授乳は昼夜を問わず2〜3時間おきに行い、さらに哺乳期は体調が安定しないので、健康管理にも気を配る必要が。

・預かりボランティア
団体が保護している犬や猫を自宅で預かり、里親が見つかるまでお世話をする。人と生活するなかで、人慣れや社会性を身につけさせることも目的。最近はシニア向けに、高齢の犬猫の預かり制度も。

・お散歩ボランティア
保護施設やシェルターにいる犬たちを散歩させるボランティア。日常的に運動をさせてストレス発散させるとともに、人とふれあうことでコミュニケーション能力や社会性の向上にもつながる。

・そのほか
保健所からの引き取りや、譲渡会参加の送迎、里親宅へ届ける犬や猫の車での搬送。そして、SNSでの譲渡会の情報発信や運営の手伝い、シェルターの掃除……。隙間時間にできることも多数。

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