下北沢「Et」でカフェの新潮流「蒸留×ラテ」を味わう
撮影・文 中森りほ
生産者とのつながりや⾃然由来の素材に着目したカフェ
小田急線の下北沢駅から世田谷代田駅方面へ、下北線路街を進み鎌倉通りと交わるY字路。公園に隣接する二面ガラス張りの建物が「Et」です。
名物はクロモジ香る蒸留水を使ったフレーバーラテ
店名の「Et」はラテン語で「〜と」(&)という意味。その名前の通り、生産者とのつながりや⾃然由来の素材に着目した幅広いドリンクメニューとフードメニューを取りそろえています。
そんな「Et」らしさを表しているのは、蒸留技術を取り入れた「ブルーム」と名がつくメニュー。山梨県富⼠吉⽥にあるハーブ農園「HERBSTAND」から届く完全無農薬のクロモジやその仲間のアブラチャン、ヒノキ科の園芸植物であるゴールドクレストウィルマなどの天然植物や樹木を使った蒸留水を、コーヒーや紅茶などのドリンクとフードメニューに取り入れています。
例えば名物の「ブルームラテ」は、クロモジの蒸留水を、バニラやジュニパーベリーで作ったシロップと合わせ、それをスチームミルクに加えてエスプレッソに注いでいます。クロモジの清涼感あふれる香りが味に奥行きを生み、自然な甘みを引き立て、落ち着いた後味になっています。
このほか、アッサムセイロンティーにアブラチャンの蒸留水を使った「ブルームミルクティー」や、オレンジやフェンネル、カルダモン、ホワイトバルサミコに、ゴールドクレストウィルマが香るビネガードリンクの「ブルームシュラブ」など、蒸留技術を生かしたドリンクがそろいます。
タルティーヌや自家製ペストリーなど料理にも蒸留水を使用
フードには、岩⼿県奥州市の「メゾン デュ ラミティエ」のサワードウを使⽤したタルティーヌが数種類並びます。定番の「アボカドタルティーヌ」は、オーブンで焼き上げたブロッコリーペーストに、⾃家製のブレッドアンドバターピクルスの⽢酸っぱさとアボカドのまろやかなコクをかけ合わせた一品。静岡県産のマイクロハーブが青々と香り、「ブルームミルクティー」とも、また看板の「ブルームラテ」と相性抜群です。
ちなみにフレンチトーストに添えられるクラウディクリームには、ブルームラテと同様のクロモジの特製シロップが使われており、フードにも蒸留技術が。このほか自家製のペストリー、ヴィーガン対応の「ovgo Baker」のクッキーや「FLOTO」の焼き菓⼦など、スイーツも充実しています。
サードウェーブコーヒーに次ぐ新たな潮流ともなりそうな、蒸留技術を取り入れたブルームラテ。自然素材を使った優しい味わいと香りのドリンクで、心ほぐれるカフェタイムを過ごしてはいかがでしょうか。
「Et -THE CULTURAL COFFEEHOUSE-」
住所:東京都世⽥⾕区北沢2-22-3 1・2F
TEL:03-6805-2137
営業時間:8時〜20時00分
定休日:なし
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