疲れも邪気もすっきり流すお清め風呂の極意
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・山里美紀子 構成&文・板倉みきこ
風水の基本にあるのは、古代中国の陰陽五行という思想。自然の様々なエネルギーが過不足なく巡っていることをよしとする。過剰や極端は自然の摂理に外れるので、場のエネルギーが淀み、結果的に運気が下がると捉えている。
「エネルギーとは“気”のこと。すべてのモノやコトにも気があります。現代社会では、人や情報、モノからもらう気が過剰となりやすいのです。そして、自分にとって不要な気は“邪気”となり、心身を乱す原因になっています」(開運ライフスタイルアドバイザー・愛新覚羅ゆうはんさん)
溜まった“邪気”を洗い流すのに役立つのが、日々の入浴だ。
「日本では、神事に関わる前に身を清め祓う“潔斎(けっさい)”の儀式でも水を使ってきました。水は、液体から氷や湯気となり変化するもの。風水では『変化をもたらすことで運を動かす』という考えがありますが、水のエネルギーに触れることで、心身にも変化が起こり、浄化作用が高められるのです」
入浴は浄化だけでなく、疲れを癒やし、自分をケアする大事な時間でもある。そこで今回は、生活に取り入れやすい愛新覚羅さん流お清め風呂を紹介する。
お清め風呂の整え方。
家の中で健康運、美容運、金運に最も関わるのが浴室と洗面所。これらを常に淀みなく、清潔に保つことで3つの運気を高めていけるというのが基本。
「カビやぬめり、汚れなどは“邪気”を発するものです。さらに、自分の体に溜まっていた不要物も洗い流すため、“邪気”が溜まりやすいのが浴室。汚れは目に見えて分かりやすいので、こまめに掃除をすることが大事です」
さらに左の6つのポイントを押さえ、自宅の風呂をお清め風呂に整えよう。
1.お風呂への動線は常にスッキリ。
エネルギーが動くことを重要視する風水。良い気を取り入れるため、お風呂場までの動線を確保することが大事。玄関周りや廊下も含め、余計なものを置かずにスッキリさせておく。
2.浴室内は明るい色で統一。
五行の〝木・火・土・金・水〟は、各々色を司っていて、水は黒。バスルームを暗い色でまとめると、水の気が過剰になり邪気が増える。バスアイテムは明るい色でまとめて。
3.24時間換気し続ける。
水の気が溜まりやすいバスルームは、風を送ると邪気が祓える。特に、壁や床を水の気が強まる黒やグレーなど暗い色にしている場合は、一日じゅう換気扇を回すようにしよう。
4.布物はこまめに洗濯を。
布は邪気を吸いやすく、人の邪気というのはホコリと同様下に溜まっていくもの。バスタオルだけでなく、バスマットもこまめに洗濯を。また、定期的に新しいものに交換して。
5.使わないものは処分する。
モノは使い、役割を持って活かされることで命を宿し、使う人に良い気をもたらすので、使わないものはすぐ処分。刃物は水場と相性が悪いのでカミソリを置きっ放しにしない。
6.排水口を清潔に保つ。
風水的な見方からすると、排水口は水が流れることで邪気を祓う場所。ここに髪の毛がつまり、ぬめりや汚れが溜まると、邪気が溜まり、心身の穢れも蓄積されてしまうので注意。
お清め風呂に入れるといいもの。
お清め風呂というと、塩や酒を入れるものだとイメージしがち。
「でも体調が弱っているときは、塩やお酒だと強すぎて逆に疲れてしまうことも。そもそも水だけでも充分清め祓いの効果は期待できるので、体調や気分に合わせて選べばいいと思います。香りは古くから邪気払いに使われてきたので、好みの香りのバスオイルを入れてもいいでしょう。薬湯など、香りがあり、体への効能を期待できるものを使ってみるのもおすすめです」
a.shiyuバスエッセンス 蓬浴
冷え対策やフェムケアに重宝される、日本古来のハーブ・よもぎから抽出した、ヨモギ葉水とヨモギ葉エキスをたっぷり含んだバスエッセンス。ツボクサなど和漢3種のエキスも配合し、水は不使用。
100ml 3,080円(narow https://narow.cc/)
b.NIHONDO 和漢薬湯
漢方専門店の薬用入浴剤。トウキやケイヒなど10種類の生薬をそのままブレンドパック。温浴効果を高めて血の巡りを促進し、疲労回復・冷え症などに優れた効果がある。
医薬部外品。4包 2,145円(薬日本堂 https://www.nihondo-shop.com/)
c.ヒマラヤ岩塩 バスソルト
ヒマラヤ山脈の地層から採取した岩塩に、砂漠に咲くローズマリーを入れて焼成し、お湯に溶けやすいサイズにしたバスソルト。硫黄を含み、温泉に近い効果が期待できる。
120g 605円。520gサイズも。(アムリターラ https://www.amritara.com/)
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