疲れも邪気もすっきり流すお清め風呂の極意
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・山里美紀子 構成&文・板倉みきこ
お清め風呂習慣を始めよう。
⚫︎入浴前
帰宅後は、外出着を払って家に入る。
玄関は外の気と内の気が最初に出合う場。一日外で過ごすと、人やモノから様々な邪気をもらってくる。玄関では、コートなどに付着した邪気を払ってから家の中へ。また、自分自身がイライラしていたら、その気持ちを家に持ち込まないよう、玄関を自分のリセットの場にしよう。
バスルームを湯気で満たす。
湯気は湯の気と書く。そのため湯気に当たることで、浄化の力がある水の気を吸収することもできる。お風呂に入る前からバスルームを湯気で満たしておけば、室温も上がり、冬場のヒートショック対策となり一石二鳥。湯気をたっぷり浴びるミストサウナにも浄化効果がある。
入念に髪の毛をブラッシング。
髪の毛には多くの邪気が滞りやすいので、洗髪だけでなく、入浴前のブラッシングを習慣化しよう。同時に、髪を梳かすクシやブラシにも汚れが溜まらないよう、清潔を心がけて。体調不良などで入浴できない時は、髪だけでもしっかり梳かせば、邪気を払え、気持ちもスッキリする。
脱衣所で脱いだ服は床に直接置かない。
邪気はホコリ同様に下に溜まる性質があり、脱衣所の床にはブラッシングで払った髪の毛もいっぱい落ちている。床に溜まった邪気を服につけないよう、脱いだ服は直に床に置かず、カゴに入れるなどしておこう。落ちている髪の毛は、気づいたらこまめに処分して。
⚫︎入浴中
まずは髪の毛から洗う。
心身の汚れは上から下に落としていくのが基本。体の中では頭がエネルギーを受けやすく、邪気も溜まりやすい。頭頂部には〝百会(ひゃくえ)〞と呼ばれる、全身のエネルギーを調整するツボもあるので、頭皮を刺激するように洗うといい。頭皮をほぐせばストレス解消にもなる。メイクを落とすなら顔から先でもいいが、その次は頭を洗おう。
邪気を感じる時は、首の後ろをシャワーで刺激。
自分にとって不要な気が溜まってくると、首や背中がこってくる。霊的なものを感じたり、嫌な気が溜まり体調を崩しそうな時は、首の付け根の下、左右の肩甲骨の間あたりにあるツボ〝風門(ふうもん)〞をシャワーで刺激して。打たせ湯のように当てれば、邪気が体に入るのを封じられる。
入浴時間は5分以上。でものぼせるのは厳禁。
浄化の効果を得るためには、湯船に浸かってしっかり体を温めること。5分以上は浸かるのが理想。ただ、風水は中庸を良しと考えるので、のぼせてしまうほど温まるのは逆効果。過剰な行為は、運の巡りを悪くしてしまう。もちろん、体調が悪い時は無理して湯船に入る必要はない。
⚫︎入浴後
お風呂から出る時はシャワーで床を流す。
自分の体の汚れや、いらない気が流れ落ちた床は、風呂場から出る前にシャワーで流しておこう。さらに、ぬめりがつかないようシャンプーボトルなどの裏を流し、排水口に溜まった髪の毛を取り除く習慣をつけると理想的。風呂桶など、水が溜まるものは全部立てかけておくことも大事。
お湯を溜める時は湯船に必ずフタを。
入浴前は湯気を室内に充満させるのを良しとしたが、一日じゅう湯気が漂っていると水の陰気が強まり、運気を下げる風呂場になってしまう。翌日までお湯を溜めておきたい時は、浴室内に湯気がこもらないよう、浴槽にフタをすること。また換気扇を回し続けるのも忘れずに。
髪をすぐ乾かす。
脱衣所ではなく、浴室内で体や髪の水気をしっかり拭き取るようにすれば、脱衣所がビショビショに濡れず、水の陰気が溜まりにくくなる。また、洗って邪気払いができた髪の毛はすぐ乾かすこと。濡れっぱなしでいると水の気が過剰になって、運気を下げる原因になってしまう。
リラックスして上質な睡眠を。
風水では、寝ている間に運気が入れ替わり、気が充電されると捉えている。そのため、上質な睡眠をとること、寝室を眠りやすい環境に整えることが何より大事。お清め風呂でしっかり厄を落としたら、スマホやテレビなどから不要な情報を入れず、穏やかに寝る準備を整えたい。
『クロワッサン』1132号より
広告