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出雲大社とあわせて訪れたい、旅を彩るスポット。

撮影・三東サイ  文・大池明日香

そば処 田中屋

割子から、釜揚げまで、伝統の出雲そばを現代に。

3段の割子そばを、温泉たまご、とろろ、揚げ玉でトッピングした冷たい「三色割子そば」1,320円。
3段の割子そばを、温泉たまご、とろろ、揚げ玉でトッピングした冷たい「三色割子そば」1,320円。

丸い漆器にそばを盛った割子と、茹で汁に浸かった温かいそばを供する釜揚げ。出雲地方に伝わる伝統的なスタイルを、1972年の創業以来、石臼挽きのそば粉を使い手打ちで伝える。現在は2代目と京都でそば修業をした3代目が、旬の地元食材を使用し、新しい感覚も取り入れながら今に引き継ぐ。

茹でたそばをそば湯ごと楽しむ「釜あげそば」935円。そばの香りを引き出す、薄めのそばつゆを回しかけて食べるのが出雲風。
茹でたそばをそば湯ごと楽しむ「釜あげそば」935円。そばの香りを引き出す、薄めのそばつゆを回しかけて食べるのが出雲風。
繁忙期には行列ができる有名店。
繁忙期には行列ができる有名店。

●島根県出雲市大社町正門鳥居前 
TEL.0853・53・2351 
営業時間:11時〜16時(そばがなくなり次第終了)木曜休 
オリジナルのお土産も販売。裏に分店も。

くるみ市

地元に愛される食材店で、ローカルな土産物を買う。

右は、島根県内で1969年創業の『喫茶MG』が、同じく地元の『大正屋醤油店』とコラボした濃厚ごまドレッシング 280ml 648円。左は出雲国産「出西(しゅっさい)」しょうが紅茶 50g 615円。
右は、島根県内で1969年創業の『喫茶MG』が、同じく地元の『大正屋醤油店』とコラボした濃厚ごまドレッシング 280ml 648円。左は出雲国産「出西(しゅっさい)」しょうが紅茶 50g 615円。

花農家が経営する産直ショップ。島根県産を中心に、生花はもとより、交流のある農家などから取り寄せた食材を集め、地元民に毎日通える身近なスーパーとして愛されている。

新鮮な地元野菜も毎日たくさん届く。
新鮮な地元野菜も毎日たくさん届く。

いわゆる土産店には並ばないお菓子や加工食品なども揃えていて、ローカルな味を手に取れるのもうれしい。

県内で作られた加工品も豊富。
県内で作られた加工品も豊富。
花々に彩られたかわいい外観。
花々に彩られたかわいい外観。

●島根県出雲市大津町1574・8 
TEL.0853・27・9631
営業時間:9時30分〜18時(土・日曜9時〜)無休 
併設のパンと焼き菓子の店は木〜日曜の12時オープン。

旭日酒造

日本酒のルーツがある出雲で、土着の自然が醸す酒を味わう。

大正9年の建物の味わいを生かした店内。
大正9年の建物の味わいを生かした店内。

一説に日本酒発祥の地とされる出雲で、明治2年創業。出雲市駅の商店街にあり、米本来の味を感じられるクラシカルな純米酒を伝える酒蔵。代表銘柄は〈十旭日(じゅうじあさひ)〉。酵母無添加で自然の微生物の力で醸し切る生酛(きもと)純米は、熱燗でより楽しめるしっかりとした造りが特徴。ほかに、2013年から出雲大社の御神酒(おみき)〈八千矛(やちほこ)〉を引き継ぎ守っている。

右が〈十旭日〉の改良雄町(かいりょうおまち)70 720ml 1,760円、左が〈八千矛〉純米吟醸 720ml 2,420円。
右が〈十旭日〉の改良雄町(かいりょうおまち)70 720ml 1,760円、左が〈八千矛〉純米吟醸 720ml 2,420円。
出雲の動物愛護活動を支援できる十旭日の「にゃんにゃんカップ」と「わんわんカップ」。各180ml 660円。
出雲の動物愛護活動を支援できる十旭日の「にゃんにゃんカップ」と「わんわんカップ」。各180ml 660円。

●島根県出雲市今市町662 
TEL.0853・21・0039 
営業時間:10時〜18時 不定休
商店街アーケードにある大きな杉玉が目印。店内では一部の銘柄の試飲も可能。

出西窯(しゅっさいがま)

出雲ならではの民藝。その土地の手仕事をお土産に。

江戸時代から明治にかけて、出雲地方で庶民的な茶の碗として製作された「ぼてぼて碗」直径約11cm 2,930円と、パン皿7寸直径約21cm 3,660円。
江戸時代から明治にかけて、出雲地方で庶民的な茶の碗として製作された「ぼてぼて碗」直径約11cm 2,930円と、パン皿7寸直径約21cm 3,660円。

柳宗悦を始めとする民藝運動の流れから、昭和22年、出雲で始まった〝用の美〞を体現する窯元。工房横に米蔵を移築した展示販売館『くらしの陶・無自性館(むじしょうかん)』を備え、島根県内で採取した原土で作った器を販売。現在16名が製作をする工房は見学もできる。

工房では職人がろくろを回す姿や、製作に使われる登り窯などを見られる。
工房では職人がろくろを回す姿や、製作に使われる登り窯などを見られる。
工房で作った器を販売する『無自性館』。2階建ての館内には、ここでしか手に入らないものも。
工房で作った器を販売する『無自性館』。2階建ての館内には、ここでしか手に入らないものも。

●島根県出雲市斐川町出西3368 
TEL.0853・72・0239 
営業時間:9時30分〜18時 火曜休(祝日を除く) 
ベーカリーカフェなどがある「出西くらしのvillage」内。

稲佐(いなさ)の浜

夜へと向かう、神秘的な空と海の情景。
夜へと向かう、神秘的な空と海の情景。

出雲大社から西に1キロ。浜辺の奥に大国主大神と建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)が国譲りをしたとされる屏風岩があり、旧暦の10月10日、全国八百万(やおよろず)の神々を迎える神迎神事の浜となることでも知られる。岩の上には、豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)を祀る小さな祠。岩の背後で刻々と夕日が沈み、空が模様を変えていく風景は、毎日違ってこの日も美しい。

●島根県出雲市大社町杵築北2844・73 

  • 三東サイ

    三東サイ さん (さんとう・さい)

    写真家

    東京と島根を拠点に、雑誌や広告などの分野で活躍。料理写真も数多く手掛ける。島根県で代々続く社家に生まれ、自身も神職資格を有する。

『クロワッサン』1132号より

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