チョングッチャン風チゲ【コウ静子さんの韓国薬膳の力で食養生を】

「体と心はつながっているものなので、その時々の状態に適した食材や調理法を組み合わせた食事をとることを、韓国料理では特に大切にしています。

きょうだいで集まって子どもの頃の思い出話をする時にも、決まって盛り上がるのが、心を癒やし、元気をもらった家族との食事の思い出です」とコウ静子さん。「韓国特有のものだけでなく、日本にある身近な食材にも、心身の調子を整えるための作用がありますよ。自分の心身の変化に目を向けて、活力をくれる自然の恵みを取り入れながら、健やかな毎日を過ごしましょう」

韓国の伝統的な味噌、清麹醤（チョングッチャン）。納豆に似ていて、風味が強く調味料として使われている。「血が滞ることでも肌が乾燥しますが、清麹醤は血を補ったうえで、その巡りをよくしてくれます」。活動的に過ごすために欠かせない「気」と全身に栄養を行き渡らせる「血」を補う牛肉や長芋と合わせれば、秋冬の肌トラブルにも効果が期待できる。

【材料（2人分）】
黒豆納豆（または納豆）150g
牛切り落とし肉 150g
玉ねぎ 1/2個
長芋 5cm
生きくらげ 50g
A［粉唐辛子 小さじ2、塩 小さじ1/3］
B［酒 大さじ1　こしょう 少々］
ごま油、味噌、黒すりごま 各大さじ1
だし 500ml

【作り方】
1.納豆は1/2量を包丁で粗くたたき、残りの納豆とともにボウルに入れ、Aを加えて混ぜる。
2.玉ねぎは縦薄切りに、長芋は小さめの一口大に切る。きくらげは石づきを除く。牛肉は大きければ食べやすく切って別のボウルに入れ、Bを加えてほぐしながらからめる。
3.鍋にごま油を中火で熱して牛肉と玉ねぎを炒める。肉の色が変わったらだしを加え、煮立ったら長芋ときくらげを加えて弱めの中火で5分ほど煮る。
4.味噌を溶き入れて納豆を加え混ぜ、器に盛ってごまをふる。