無駄に疲れていませんか?掃除の常識をアップデート。
イラストレーション・丹下京子
掃除に時間を割かない。
日々の掃除は〝ながら〟で、と「CaSy」の河野依香さん。あえて掃除をする時間は設けないことがコツ。
「キッチンを使った後にシンクや作業台も拭き上げる。お風呂から出るときに体を拭いたタオルで浴室内を拭いてそのまま洗濯機へ。掃除ではなく〝ついで〟だと思えば、掃除そのものの概念がなくなり重荷にもなりません」
「掃除をする日時」を決めない。
「週末にする、晴れた日にする、日中にする、などと決めると負担になることも。人によって生活スタイルが違うので、自分にとって楽なタイミングでやればいい。晴れの日は窓を開けて掃除しやすいけれど、雨の日は出歩けないから家の中を見直せるチャンスでもある。決めつけずにやりやすい機会で」(料理研究家・島本美由紀さん)
「この部分」だけ磨けばOKとする。
蛇口や鏡、窓などは特に効果的。
「磨くとキラキラ光るところだけ掃除しておけばきれいに見えます。ほかにはカーテンも。面積が広い分、部屋全体がきれいに見えるし、家のにおいも変わります。レースは洗濯機で洗い、厚いものは掃除機の吸い込み口にストッキングをはめて上からかけるだけで充分」(島本さん)
時には人の手を借りる。
「昔の〝お手伝いさん〟の印象で、家事代行に敷居の高さや罪悪感を持つ人もいますが、掃除をよく知る人がさっとやれば、自力で長時間やるより効率的」(河野さん)
「私は換気扇のフィルターを取り換えるのが苦手なので、プロにお願いしています。部分的にでも人に頼むなど、賢く手を抜くことも大事です」(島本さん)
油は滞留させない。
においの元にもなるし、ほこりも付きやすい油。
「油っぽいものを焼くときは専用シートを敷いたり、油汚れ用のスポンジはまめに替えたりして、なるべく油汚れを残さないようにする。昔は揚げ油を何回も濾して使いましたが、酸化するし1週間ぐらいしか持ちません。少量で揚げてすぐ捨てたほうが衛生的です」(島本さん)
拭き掃除は屈まず楽な姿勢で。
体を屈めて床を水拭き、考えただけで億劫!
「ふだんは目につく高さのところだけきれいにして、床の拭き掃除は時間と気力に余裕があるときにだけやるというスタンスでいいと思います。行う際も、ワイパー+ウエットシートで拭くだけでかなりすっきりします。軽量な道具で、屈まないでできる掃除方法を模索しましょう」(河野さん)
何げなく使っているものは、なくても大丈夫。
「実家でも使っていたからと、あまり意味を考えず置いている日用品は、意外と掃除の邪魔になっているものが多いんです。食器の水切りかごや洗いかごは水あかや汚れがこびりつきやすいし、洗う作業も嫌ですよね。また三角コーナーをなくせば、生ごみを溜めることもなく清潔です。トイレなどのマット類も再チェックしてみて」(島本さん)
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