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世田谷『とらや牛肉店』での学びを生かした4つの肉料理【高山かづえさんのレシピ】

料理研究家・髙山かづえさんが通う世田谷の『とらや牛肉店』。店主・佐藤欽作さんから教わったことを生かした4つの肉料理のレシピをお届け。

撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子 構成&文・堀越和幸

鶏ガラスープ

塩の味付けだけで、口の中に深い旨味が広がる黄金のスープ。冷凍常備しておけば、雑炊料理や野菜煮にも応用できる。
塩の味付けだけで、口の中に深い旨味が広がる黄金のスープ。冷凍常備しておけば、雑炊料理や野菜煮にも応用できる。
スープを煮出した後の鍋中。ガラの味を邪魔しないよう、玉ねぎの旨味だけを追加。
スープを煮出した後の鍋中。ガラの味を邪魔しないよう、玉ねぎの旨味だけを追加。
塩の味付けだけで、口の中に深い旨味が広がる黄金のスープ。冷凍常備しておけば、雑炊料理や野菜煮にも応用できる。
スープを煮出した後の鍋中。ガラの味を邪魔しないよう、玉ねぎの旨味だけを追加。

【材料(作りやすい分量)】
丸鶏ガラ 1羽分
玉ねぎ 1/4個

【作り方】
1.ガラはボウルに水を入れてよく洗う。
2.大きめの鍋にガラ、玉ねぎを入れ、たっぷりの水を加える。強火にかけ、煮立ったら、中央に浮いたアクをしっかりすくう。
3.弱火にして落とし蓋をのせ、湯からガラが出ないよう、煮立たせないようにしながら2〜3時間ほど煮る。途中ガラが煮汁から出るようであれば、被る程度の水を足す(1時間ほど煮込んだ後は、途中で火を止めて蓋をしておき翌日もう1時間煮るなど、分けて加熱してもOK。いずれも煮ている間に蓋をすると臭みがこもってしまうので、蓋を取ること)。
4.漉して保存容器に小分けにして入れ、食べない分は冷凍する。

餃子

『とらや』のまり子さん直伝。肉の旨味をギュッと閉じ込めた一品。まり子さんは何度も試作してこの味に辿り着いたそう。
『とらや』のまり子さん直伝。肉の旨味をギュッと閉じ込めた一品。まり子さんは何度も試作してこの味に辿り着いたそう。
餡の旨味を引き立てるために、すりおろした玉ねぎを一緒に加えるのがポイント。
餡の旨味を引き立てるために、すりおろした玉ねぎを一緒に加えるのがポイント。
『とらや』のまり子さん直伝。肉の旨味をギュッと閉じ込めた一品。まり子さんは何度も試作してこの味に辿り着いたそう。
餡の旨味を引き立てるために、すりおろした玉ねぎを一緒に加えるのがポイント。

【材料(3〜4人分、24個分)】 
合いびき肉 200g
キャベツ 250g
しょうが 1かけ
ニラ 1/3束(30g)
玉ねぎ 1/8個
干し椎茸 1個
塩 小さじ1/2
片栗粉 小さじ2
A[砂糖 小さじ1/4、しょうゆ 小さじ1/2、酒 小さじ1、こしょう 少々]
ごま油 小さじ2
オイスターソース 小さじ1
餃子の皮 1袋(24枚)
こしょう 少々
酢 適量
米油 大さじ1と1/2

【作り方】
1.干し椎茸は戻し、みじん切りにする。キャベツはみじん切りにしてふきんに包み、余分な水気を絞る。ニラは刻む。しょうが、玉ねぎはすりおろす。
2.ボウルにひき肉、塩を入れてしっかりと練り混ぜる。
3.別のボウルに1の野菜とAを入れてさっと混ぜ、片栗粉を加えよく混ぜる。2のボウルに入れてよく練り混ぜ、ごま油、オイスターソースを加えてよく混ぜる。
4.餃子の皮に3の餡を大さじ1ほどのせ、周囲に水をつけて包む。フライパンに米油大さじ1/2を中火で熱し、餃子を並べ入れる。熱湯1/2カップを回し入れて蓋をし、4分焼く。余分な水分を飛ばし、米油大さじ1を回し入れ、こんがりと焼く。酢、こしょうをつけながら食べる。

ローストビーフ/インゲン豆のスープ煮

イチボ肉は柔らかいので厚く切ることができる。しかもしっとり、芳醇な味わい。付け合わせのインゲン豆は鶏ガラスープで煮た料理。
イチボ肉は柔らかいので厚く切ることができる。しかもしっとり、芳醇な味わい。付け合わせのインゲン豆は鶏ガラスープで煮た料理。
スライスした牛脂を左写真のように肉の上にのせる。右が焼き上がり。敷いた野菜はグレービーソースに。
スライスした牛脂を左写真のように肉の上にのせる。右が焼き上がり。敷いた野菜はグレービーソースに。
イチボ肉は柔らかいので厚く切ることができる。しかもしっとり、芳醇な味わい。付け合わせのインゲン豆は鶏ガラスープで煮た料理。
スライスした牛脂を左写真のように肉の上にのせる。右が焼き上がり。敷いた野菜はグレービーソースに。

ローストビーフ【材料(4〜5人分)】

牛肉(イチボ)900g
セロリ1本
玉ねぎ1個
にんじん1/2本
赤ワイン3/4カップ
ローリエ1枚
オリーブ油大さじ1
塩・粗びき黒こしょう・牛脂・クレソン各適量

【作り方】
1.肉は室温に戻す。塩、こしょうをすり込み、あればタコ糸で形をしばる。セロリ、玉ねぎ、にんじんは薄切りにする。フライパンに油を強火で熱し、肉の表面を少し焼き色がつく程度にさっと焼く。フライパンは洗わずにとっておく。
2.オーブンを170度に予熱する。天板にオーブンぺーパーを敷いて切った野菜を広げ、肉をのせてローリエを置き、牛脂を肉全体に被せるようにのせる。オーブンで30分焼く。肉の上下を返してローリエと牛脂を同様にのせ、オーブンを160度に下げて、再び肉を40分焼く。
3.肉を取り出してアルミホイルで包み、10分おく。ペーパーの上の野菜を油ごと1のフライパンに移す。赤ワイン、塩小さじ1/4、こしょう少々、水1/2カップを加え、アルコールが飛ぶまで3〜4分ほど煮詰める。ザルで漉して、グレービーソースを作る。
4.牛肉を薄切りにして器に盛り、食べやすく切ったクレソンを添える。3のソースをかける。

インゲン豆のスープ煮【材料(2人分)】
白インゲン豆の水煮 1パック(固形量230g)
ローズマリー 1本
鶏ガラスープ 3/4カップ
塩 小さじ1/4
オリーブ油 少々

【作り方】
1.豆はザルにあけて水気を切る。
2.鍋にガラスープ、ローズマリー、豆、塩を入れて中火にかけ、煮立ったら蓋をして弱火にし、10分煮る。器に盛り、オリーブ油を回しかける。

トンカツ

肉そのものが美味しいので、トンカツは塩でいただき、キャベツにソースを。シンプルな料理ほど、いい素材にこだわりたい。
肉そのものが美味しいので、トンカツは塩でいただき、キャベツにソースを。シンプルな料理ほど、いい素材にこだわりたい。

【材料(2人分)】
豚ロース 2枚(トンカツ用・300g)
キャベツ 2枚分
溶き卵 1/2個分
小麦粉・塩・こしょう・パン粉・揚げ油・ウスターソース 各適量

【作り方】
1.キャベツは千切りにし、水にさっとくぐらせ水気を切り、ザルに入れて冷蔵庫で冷やす。肉に塩小さじ1/4、こしょう少々を振って小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせてパン粉をまぶす。
2.鍋に油を中温に熱し、肉を入れて途中返しながら4分揚げる。油をきって食べやすく切り、器に盛ってキャベツを添える。トンカツは塩で、キャベツはソースをかける。

  • 髙山かづえ

    髙山かづえ さん (たかやま・かづえ)

    料理研究家

    誰でも簡単に美味しく作れるレシピが人気。書籍、雑誌、広告を中心に活躍中。近著には『レンジでかんたん、体ととのう スープの冷凍ストック&アレンジ』が。

『クロワッサン』1117号より

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