くらし

リフォームで手に入れた、日当たりのいい洋裁コーナー【趣味のコーナー実例集】

時間と気持ちに余裕ができた今だからーー。
好きなことに没頭したり、大切なものを眺めたり、生き生きと過ごす「専用の場所」を用意した倉林國子さんを訪ねました。
  • 撮影・小川朋央 文・田村幸子

“日当たりのいい洋裁のコーナーができて、 姉妹の会話も弾んでいます。”

倉林國子さん

【家族の想い出がつまったテーブルを作業台に。】5人家族で囲んでいた食卓は、型紙や生地を広げる台に。「ここか らキッチンがよく見えるから、調理中も手仕事ができます」。

歯科衛生士、ケアマネジャーとして働いてきた倉林國子さんが、洋裁を始めたのは、妹の影響だった。

「洋裁が上手な妹に教えてもらったのがきっかけでした。地方で暮らすもう一人の妹と姉を交え、縫い上げたばかりの作品を送っては、4人でLINEで『素敵ね』『仕上がったの?』とおしゃべりするのが、楽しくてね。姉妹で生地や糸を問屋街に仕入れに行きます」

【ロックミシンを買ってから、洋裁に夢中です。】家庭用ロックミシンを買い、洋裁熱がさらにアップ。「日中は照明をつけなくても、自然光で縫えるから幸せ」

5年前に自宅1階をリフォームしたとき、建築家の息子に熱くリクエストしたのが、この洋裁コーナーだ。

「仕事を辞めたら時間を持て余すだろうと思っていたら、孫や娘も私が縫った洋服を楽しみにしてくれていて。自分の服も既製服は買わなくなって、案外忙しくしていますよ」

【洋裁は昼。夜の手仕事はパンフラワー作り。】洋裁は昼間の手仕事で、晩ごはんのあとはパンフラワー。「仏壇にそなえる沈丁花を作りました。水を替えなくても枯れませんよ(笑)」

洋裁コーナーにした南向きのスペースは、元の客間。来客よりも、家を切り盛りする國子さんがごきげんに過ごせることを優先させた。

「日中、自然光で縫い物をしていると、幸せな気持ちですね。道具が収納できる棚も息子の設計。ここに座ると、煮物をしていても見えて安心。一つのことに集中するより、同時進行が好きな“ながら族”ですから」

昭和建築の客間が、世界にひとつだけの“國子さんメイド”の洋服が生まれる場所になった。

『クロワッサン』1112号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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