トイレにキッチン、お風呂など水回りのリフォーム、いくらぐらいかかる?
イラストレーション・本田しずまる 文・黒澤 彩
リフォームの費用対効果が高い水回り。設備によって金額は大幅に違ってくる。
【トイレ】相場 20〜50万円
節水型に交換すると省エネ補助の対象にも。
メーカーが推奨するトイレの耐用年数は15年ほどといわれるが、実際はそれ以上使用している人がほとんどなのでは? これからリフォームするなら、節水、掃除のしやすさに加え、洗面所と一体化するなどして床面積を広げたり、手すりをつけるなどのバリアフリーにも配慮しつつ検討しよう。
節水型への交換やバリアフリーを目的とした改修については、それぞれ補助金の対象になる可能性があるので、施工業者か自治体に確認を。
●トイレ便器の交換 3〜21万円
導入するタイプによるが、タンクレストイレは3万〜5万円ほど上がる傾向。和式から洋式への変更はより高額。
●洗面台をつける 10〜20万円
広さが許せば手すりの代わりに洗面カウンターをつけるのも手。まとめて行えばたいていは50万円以内で実現。
●温水洗浄便座に変更 5〜10万円
タンクレスやタンク一体型でなければ便座のみ交換も可。コンセント増設が必要ならプラス1万〜3万円が目安。
【お風呂】相場 50〜150万円
高齢者の事故を防ぐ、バリアフリーを重視。
高齢になるにつれて気がつく、浴室のリスクは多い。浴室をリフォームするなら先回りしてバリアフリーを意識しよう。
転倒防止のため段差を解消する、浴槽を低くしてまたぎやすくする、浴槽のふちに座れるようにするなどがある。できれば、浴室と洗面所の断熱性を高めるようなヒートショック対策も考えたい。
業者に見積もりをお願いする際には、こうした要望を伝え、その分野の施工実績が豊富かどうかをチェックしよう。
●ユニットバスを丸ごと入れ替え 50〜150万円
お風呂全体の床を滑りにくい材質に変更、段差の解消、浴槽の高さ改善などまでまとめて行えるメリットが。
●浴室乾燥をつける 35〜40万円
電気式、ガス式でも価格が変わる。換気扇がない浴室では、配線・配管工事が生じるのでよりコストがかかる。
●手すりをつける 0.5〜5万円
ユニットバス交換のオプションとして追加する場合は割安に。DIYできるものもあるがプロに頼むほうが安心。
●風呂給湯器の交換 10〜30万円
エコ給湯器を導入するなら助成対象になるが、排水用の工事も発生する可能性が高く、初期費用は上がる。
●内装(壁・天井・床)全体 10〜30万円
必要な部分のみでよいなら選択肢としてアリだが、ユニットバスで丸ごと入れ替えるよりは割高になりがち。
【キッチン】相場 50〜150万円
家事の負担が減る!最新システムキッチン。
食器洗浄機やオーブンレンジがビルトインされていて、使い勝手がよく、掃除、手入れのしやすさが格段に向上している昨今のシステムキッチン。高価なものにしようとするとキリがないが、標準的な価格帯でも充分に機能的だという。
トイレや浴室まわりと比べて優先順位が下がりがちではあるが、最新の設備を入れることによって家事負担を減らせるメリットは大きく、これもまた暮らしを快適にするリフォームの醍醐味だ。
●システムキッチンを丸ごと入れ替え 80万円〜
I型かL型、アイランドかなどによっても大きく変動。グレードも様々。レイアウト変更があればさらにアップ。
●食洗機を導入 9〜25万円
ビルトインで後付けする場合の相場。高性能な製品を選ぶと、総額が30万~50万円以上になることも。
●ガスコンロをIHに交換 9〜25万円
工事は5万円目安だが、IHを使うには200Vの電源が必要で、電源の増設工事も発生する場合が多い。
●レンジフードを交換 10〜20万円
ブーツ型、浅型、スリム型と形も多様。掃除のしやすさや自動洗浄機能を持つものは高価だが家事はラクに。
●キッチン扉の交換 5〜30万円
収納扉の数を計6~10枚前後と想定。化粧板やステンレス、木製などの材質や取っ手のデザインなどによる。
リフォーム費用の相場は、希望の内容から複数社の相見積もりをとってくれるサイト「リショップナビ」を参照。あくまで目安であり、家の形態、状態、選ぶ製品や業者によって価格は異なります。https://rehome-navi.com/
『クロワッサン』1112号より
広告