声優として出演する『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』に合わせた、目の覚めるようなブルーのセーターが似合う石丸幹二さん。
「こういう鮮やかな色は好きで、ふだんから着ています。例えば、寒い時に羽織るパーカーはブルーですね」
ノーブルに微笑む石丸さんは、劇団四季出身の俳優で、舞台のみならず、近年は、テレビドラマ『半沢直樹』(TBS系)の敵役支店長などでも注目され、役の幅を広げている。
公開中の『映画ドラえもん』では、作曲家リヒャルト・ワーグナーに似ている“ワークナー”というキャラクターの声を担当した。
「歌うようにセリフを語る演出だったので、ワーグナーの楽曲のモチーフをいくつか使用してみることにしました。クラシックを学んでいた頃、僕の声はワーグナーを歌える、太くて重くてしっかりした声ではないと言われていたんです。荘厳なワーグナーを歌えるのは熟した声の持ち主なので、目指せ、いつかはワーグナー、と思っていたら、こんな形でモチーフを口にできることになるとは、まるで夢のようでした」
幼少期からピアノ、チェロ、サックスと様々な楽器を習ったのち、声楽を学び、俳優の道に進んだ石丸さん。楽器への愛は深く、映画でのび太が使っているリコーダーにも視線を注ぐ。