くらし

こんなとき、どうしたら? IKKOさんに聞く人付き合いの開運レッスン。

人の悩みの大半は、人間関係に起因するといわれます。対人関係は相手のあること。
どんな人ともうまくいくとは限りません。悩みのケース別に、具体的なアドバイスをもらいました。
  • 撮影・宮崎貢司 着付け・森合里恵 ヘア・きくち好美 メイク・高場佑子 文・浅野祐子 イラストレーション・いいあい 書・IKKO

 上司とソリが合わない。

新しい上司は自分のやり方を強引に貫こうとし、部下の意見は聞く耳をもちません。そのくせ顧客からのクレームなど面倒なことは人に押し付け、うまくいかなければ怒りをぶつけてきます。とくに古参の私には風当たりが強く、上司への対応の仕方がつかめないでいます。会社に行くのが憂うつになる毎日です。

相手の意見を初めから否定すると、かえって闘う態勢で臨んでくるので、まずは「そうですね」と肯定することが大事よ。そうすると相手の心に余裕ができ、こちらの意見を聞いてくれたりします。上司に限らず、相手が怒っているときは、その怒りがちょっと落ち着いてきたタイミングを見計らってうなずくように。でもずっとうなずいてばかりいると、余計相手を怒らせることもあるから気をつけて。

部下に慕われない上司は、案外孤独を感じているものです。思い切って、懐柔策を取ってみたらどうかしら。不機嫌そうな顔をしていたら、お茶を入れてあげてみてもいいと思う。にっこり笑って「お疲れのようなので、今日は特別に」と一言添えて。面倒なことを押し付けられたときは、ユーモア交じりに「これは貸しですよ」と言ってみては? ちょっと相手の懐に飛び込んでみるのも、賢い大人の知恵ですよ。

 昔からの友人とのズレ。

ここ数年、学生時代に仲良しだった友人たちと会っても、どこか気疲れしてしまう自分がいます。昔のように心から打ち解けて話せません。それぞれに家庭の事情があって、ご主人が失業したり、子どもが不登校になったりで、家族の話題を避ける雰囲気もあります。私からみんなに声をかけてきた幹事役も重荷になってきました。

人は年齢やそのときの環境によって、価値観が変わってきます。いつまでも昔のままというわけにはいきません。触れられたくないことだって出てきます。相手の事情を汲み取って、わきまえた付き合い方をしましょう。友人関係は、無理をしないことが大事。自分の気持ちが乗らないのなら、会うのが間遠くなってもいいと思うの。しばらく時間を置いてから会うと、また状況が変わって違和感なく話せる間柄に戻れるかもしれません。

昔からの友人関係も大切だけど、「今はこの人たちといっしょにいるときが楽しい」と思えるお仲間だっているんじゃないかしら。今は、そういう関係のほうを大切にして。いつも楽しそうにしている人には、好調の運気が流れているので、プラス面の影響を受けやすいの。自分の気持ちが明るくなる人と付き合うと、ポジティブな関係性がいい運気を引き寄せるのよ。

 噂話が多い友人グループ。

子どもが小学校時代からのママ友グループとは、たまにランチをする仲。子育てが一段落したこともあり、最近の話題はもっぱら人の噂話。みんな近所に住んでいるので、その話がどこからかもれないかと不安になります。近所同士だと何かと顔を合わせることが多く、避け続けることは無理。でも会うと気が重くなります。

噂話って要注意よ! その場にいてうなずいただけでも、「あの人もそう言っていた」となるの。人の噂話や悪口を言う人とは上手に距離を置くことね。会って噂話になりそうなときは、「あ、そうだ。それよりね」と話題を変えちゃいましょう。作っておいしかった簡単メニューの話でもいいと思うわ。

ただね、人って誰でもグチを言いたくなるときがあります。不満を吐き出すことで、ストレス発散にもなりますからね。そんなときは、その内容と直接関係のないグループの中だけにしておくことね。でもこれだけは覚えておいて。言葉は運に結びつきます。マイナス言葉は運気を下げ、プラス言葉は運気を上げるの。言霊にはエネルギーがあって、運を左右するんです。思わずマイナス言葉が口から出てしまったら、すぐに打ち消しましょう。「わ~いけない。今のは冗談。忘れて!」とか、笑いながら打ち消すといいわね。

 同僚の嫉妬が怖い。

職場の人間関係で悩んでいます。私は仕事をきっちりと完璧にやるタイプなので、周りからの評価は高いと思います。でも同僚たちは嫉妬心やライバル心があるのか、私に向ける目が冷たく、よそよそしい態度がありあり。仕事はやりがいがあって楽しいのですが、気軽に話せる仲間がいなくて孤立している寂しさも感じています。

自分が一生懸命がんばっているときは、人にも同じようながんばりを求めてしまうことがあります。言葉にしないまでも、そういう態度をとっていませんか? 無我夢中で歩いていると、自分の肘が人に当たっていても気づかないもの。周りに配慮が足りているかどうかも考えてみましょう。

人間関係でギクシャクしたときは、まず相手の立場になって考えてみるだけで関係性が変わってきます。その一方で、自分はどうかなと振り返ってみること。一人よがりで事を進めていないかな、周りを不快にさせていないかなと考えてみて。過ぎた自慢話をしたり得意げな顔をしたりすると、人は引いてしまうので控えましょうね。

同僚との関係はさておき、職場は仕事をするところと割り切って考えてみてはどうかしら。オンとオフの時間を切り替えて、職場以外で楽しく過ごせる場があると気持ちが晴れるはずよ。

皆様の人生に愛を込めて IKKO

IKKO

IKKO さん (イッコー)

美容家、タレント

1962年生まれ。美容師、ヘアメイクアーティストを経て、美容家、タレントとして活躍。著書『1ミリの優しさ』は韓国、タイでも翻訳されている。

『クロワッサン』1108号より

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