「日本は今、世界で最も片づけと整理収納の難易度が高い国になっています」と、日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美さん。
曰く、居住面積が小さく収容スペースが限られている。さらに安価で高品質な商品が大量にあって買い物の利便性も高く、ものが増えやすい状況にもある。またSNSの普及で理想の部屋を見過ぎてしまい、自宅をそうできない自分に罪悪感を感じるなど、心への負担も大きい。
「これまで、片づけには思考と空間の整理が大切だと考えてきましたが、情報とものが氾濫している今では、〝もの〟と〝空間〟だけにフォーカスしてもうまくいきません。もう一つの鍵が〝人〟。そこに暮らす人の行動や習慣にもフォーカスすれば、片づけの難易度が下がることを実感しています」
家を片づけたいと思ったときは、まず〝人〟に向き合い、家の中のものの所有傾向を知ることだ。
「片づけに仕組み作りは必須。〝もの〟の傾向がわかってくると〝人〟が散らかしにくい〝空間〟の仕組みに近付きます。一緒に住む家族にも考えてもらうと効果的ですが、まずは自分から」
高原さんが提案する分類は下記。どれが多いと良くないということではなく、傾向を知るだけで片づけの仕組みの方向性が見えてくる。次に重要になるのが家族や同居人の巻き込み方。
「自分一人が頑張っても片づきません。誰がやっても同じ結果を生む仕組みを作るため、5つのステップを考案したので、ぜひ実践してみてください」