くらし

スペースの無駄が多い洗面所の収納、並べ替えで使い勝手も見た目も向上。

整理収納アドバイザーの中山真由美さんの「捨てない」片づけメソッド。
まずは片づけたいものを全部出し、並び替えれば捨てなくてもすっきり。
夫婦と小学生の子ども2人の4人家族の読者Sさん宅の実例をご紹介。
  • 撮影・黒川ひろみ 文・板倉みきこ

一見収まっている洗面所の収納 も改善の余地アリ。

洗面所の収納スペースは、洗面所脇の扉付きの棚と、洗面台下の引き出しが2つ。一見、それなりに収まっているが、中山さんは「棚の最上段が気になります。引き出しにかさばるものをそのまま入れるのも、空気を一緒に収納しているのと同じ。どちらもスペースの無駄遣いになっているもったいない状態」と言う。

歯科衛生士でもあるSさん、歯科衛生用品が種類も数もとても豊富だが。

「ストックの数や種類の最適度は人それぞれですし、全体量はいいと思います。ただ、今はこまごましたものがごちゃついているので使いにくいはずです」

(A)夫のパジャマが置きっぱなしに。大きい棚が有効活用できていない。

(B)左側にお風呂掃除用のタオル、右側にフェイスタオルを重ねてある。

(C)ごちゃごちゃ見えた掃除用のタオルはカゴに立てて収め、スッキリ。

(D)アクセサリー入れを一つにし、バスタオルが取り出しやすくなった。

(BEFORE)
最上段の棚はほぼ使わず、下段のバスタオルの前にSさん用のアクセサリーケースなどが並び、タオルが取り出しにくくなっている。

(AFTER)
夫のパジャマを衣類収納棚に移動。空になった場所には今後のために収納ケースを入れた。そのほか今あるものを整えただけで印象激変。

(BEFORE)
数種類の歯ブラシ、フロスなど歯科衛生用品がぎっしり。こまごましたものが多いので、それなりに整えていてもどこか雑然とした印象。

(AFTER)
同じ種類のものはまとめ、大きさを揃えて整理し直す。旅行用のアイテムなど、使用頻度の低いものは引き出しの奥に収めた。

 

(BEFORE)
ボトル、箱、袋とさまざまなパッケージが混在。仕切りがない引き出しなので、ジャンルの違うものが入り乱れていて、取り出しにくい。

(AFTER)
仕切りを作り掃除道具をまとめた。かさばるパッケージから中身を出してコンパクトにし、空きスペース出現。ポリ袋も取り出しやすく。 

全部出し、が片づけ上手への近道。並べ替えるだけで劇的にすっきり。

整理収納アドバイザーの中山真由美さんは、ものを捨てられず片づけに挫折してきた人に、ものを減らさなくてもできる片づけ術を伝えてきた。

「家は『住む人』が主役で、目指すのは、住む人が心地よい部屋づくり。ものを減らすことが目的ではなく、快適に収まる方法を見つけることです」

中山さんが徹底するのは、ものの場所を“なんとなく”でなく、必要なものを集めて整え、スッキリ見せること。

「まず片づけたい場所にあるものを全部出す。全体を把握してからしまうのに最適な場所を決めていきます。片づけが苦手な人は、小さな場所から始めて達成感を味わうと、ほかも手がけやすくなるでしょう。今回訪れた、読者のお宅の例を参考にしてみてください」

中山真由美

中山真由美 さん (なかやま・まゆみ)

整理収納アドバイザー

お部屋と心のカウンセラー。「Ritta Stanza」主宰。片づけが苦手な人の心に寄り添うアドバイスに定評が。http://rittastanza.com

『クロワッサン』1103号より

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