くらし

収納のプロ3人がアドバイス、捨てなくても部屋は片づきます。

片づけ=捨てる。そんな思い込みにとらわれてストレスを感じている人、多いのでは?
散らかった部屋を見回して、ちょっとため息。けれど……「ものは捨てなくても片づけられる!」
と、収納のプロたちの心強いアドバイスがここに。
まずは凝り固まった頭の準備体操をしてから、自分スタイルの片づけ法を見つけましょう。
  • 撮影・黒川ひろみ スタイリング・矢口紀子 文・浅沼亨子

捨てない片づけ。

コメントをくれた人

●石阪京子さん
片づけアドバイザー

●中山真由美さん
整理収納アドバイザー

●おさめますよさん
収納ライター

無理に捨てなくても部屋はすっきりと片づきます。

片づけはものを捨てること、という思い込みにとらわれていませんか? やみくもにものを捨てる前に、その量を把握することから始めるべき、とプロは口を揃える。

「いくら捨てても片づかず、しっくりした空間にならないという人が多くいます。家のどこに何がどれだけあるのかわからないので、結局モヤモヤするのでしょう。ものの所有量を知り、保管する枠を決めていれば、必要以上に捨てずにすみます」(石阪京子さん)

「整理=ものを捨てること、というだけではなくて、区別するという意味でもあるんです。ものを種類別に区別してみると自然と必要なものに気づき、片づける力も身につきます」(中山真由美さん)

収納ライターのおさめますよさんは、ものが多くても片づいた家をたくさん見てきたという。「優先順位が明確な方が多く、使用頻度で置き分けるのが上手です。限られた空間では、一等地によく使うものを厳選して配置するのが鍵。それだけでも家はずいぶん片づきます」

簡単に続けられリバウンドしない片づけの方法とは?

ものの量を把握したら、収納枠を決めるという石阪さん。

「プライベートスペースを使う人別にゾーニングし、“どこに誰の何を置くか”を計画します」

その後、基本的には3日かけて家じゅうを片づけてゆく。手をつける順番が大事で、1日目はクローゼットと押し入れ、2日目はキッチンと洗面所、3日目はリビングという流れで進めていく。

一方、中山さんは小さなスペースからアプローチする。バッグや引き出しなど10分でできる範囲の整理を繰り返す。

「最後に、整頓タイムを決めます。朝や寝る前など、自分にとって気力、体力がある時間帯を選び、ものを整えたり、はみ出しているものの量を見直したりする習慣を」

おさめさんは、

「収納する際には、戻しやすさを意識するといいですよ。使い終わった後、簡単に元どおりに戻せるか。“垂直収納”の多くはケースにしまわないので、戻しやすく、散らかるのを防げます」

小さな片づけの成功が心と暮らしに変化を生み出す。

かつて汚部屋に暮らした経験をもつおさめさんは言う。

「片づいた部屋で暮らしている人には、共通点があります。すき間時間の活用で家事や仕事を一歩前に進めるなど、時間の使い方がうまいんです。私自身、片づけられるようになって、物事を後回しにする癖がなくなり、一日をうまく回せるようになりました」

心の変化が家庭に好影響を及ぼすと言うのは石阪さん。

「部屋が片づくと、夫婦仲がよくなったり、子どもがお手伝いをするようになったり……。さらには、家計の見直しに取り組んで、お金が貯められるようになった人も」

中山さんは、

「片づけで床が広く使えるようになると、日常的な動きはもちろん、心に余裕が生まれ、人にも優しくなれるはず。自分にとって本当に必要なものを区別できるようにもなると思います」

家事効率が上がることで暮らしがさらに快適に。片づけがもたらすメリットを今すぐ体感したい!

『クロワッサン』1103号より

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