くらし

雑然とした浴室脇の収納棚、捨てずに並べ替えるだけでこんなにすっきり!

整理収納アドバイザーの中山真由美さんの「捨てない」片づけメソッド。
まずは片づけたいものを全部出し、並び替えれば捨てなくてもすっきり。
夫婦と小学生の子ども2人の4人家族の読者Sさん宅の実例をご紹介。
  • 撮影・黒川ひろみ 文・板倉みきこ

高さはあるけど奥行きがない、  浴室脇の収納棚 。

読者のSさん宅は、夫婦と小6の娘、小4の息子の4人家族。元来、整理整頓は好きなほうだが、多忙な日々に追われスッキリ収納を維持できないのが悩み。

まず中山さんが手がけたのは、浴室脇にある衣類収納棚。奥行きがあまりなく、家族の下着や靴下、パジャマなどを主としながら、飾り物や使途不明の工具も混在。

「収納ケースで効率よくスペースを使おうとしていますが、“とりあえず”置いてしまったことが惜しい。天井までの棚なので、使用頻度や使う人に合わせてものの置き場所を変え、ケースも使いやすいものに替えましょう」(中山さん)

\ものの量と種類が一目瞭然です。/

(A)正月に玄関に飾る干支の置物や、釘などが無造作に置かれている。

(B)家族のパジャマ。畳んだつもりが崩れてしまい、取り出しにくい。

(C)布製ケースは、湿気が多い場所には不向き。プラスチック製に変更。

(D)夫のものは夫任せ。どんどんものが増え、ケースから溢れている。

(E)収納ケースがない場所はものが崩れ、せっかくのケースも使いこなせていない様子。何がどこにどれだけあるか、分からない状態。

(F)家族全員の靴下は同じ棚。それぞれの専用ケースを作って分類。

(G)ケースを活用し、奥行きがない棚の中も崩れにくく分類。各人の所有物を1段ずつまとめ、それぞれが管理しやすくなった。

(H)普段使わない置物は、深めの収納ケースにまとめ、最下段に移動。

普段出し入れしないものは、まとめて深いケースに収納。利便性より保管量を優先する。

(I)隙間にはものを置かない。すべてケースに入れてものを収納。

家族全員が中身がわかるシールを。ハンカチは重ねず、輪を上にして立てて入れる。

(J)3段目から6段目の棚は、段ごとに家族それぞれの専用棚に。

棚板の位置を変更。ケースを取り出しやすい空間は残し、デッドスペースを消滅させた。

(K)季節外のパジャマは全員分まとめて収納。空きケースも設置する。

全部出し、が片づけ上手への近道。並べ替えるだけで劇的にすっきり。

整理収納アドバイザーの中山真由美さんは、ものを捨てられず片づけに挫折してきた人に、ものを減らさなくてもできる片づけ術を伝えてきた。

「家は『住む人』が主役で、目指すのは、住む人が心地よい部屋づくり。ものを減らすことが目的ではなく、快適に収まる方法を見つけることです」

中山さんが徹底するのは、ものの場所を“なんとなく”でなく、必要なものを集めて整え、スッキリ見せること。

「まず片づけたい場所にあるものを全部出す。全体を把握してからしまうのに最適な場所を決めていきます。片づけが苦手な人は、小さな場所から始めて達成感を味わうと、ほかも手がけやすくなるでしょう。今回訪れた、読者のお宅の例を参考にしてみてください」

中山真由美

中山真由美 さん (なかやま・まゆみ)

整理収納アドバイザー

お部屋と心のカウンセラー。「Ritta Stanza」主宰。片づけが苦手な人の心に寄り添うアドバイスに定評が。http://rittastanza.com

『クロワッサン』1103号より

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