くらし

お気に入りに出合える、うつわと台所道具の店案内。

食卓に映える皿やカトラリーや長く使い続けたい道具を手に入れるには?インテリアスタイリストの矢口紀子さんとみつまともこさんが行きつけの店を商品とともに紹介します。
  • 撮影・黒川ひろみ 文・田村幸子

 東京・中目黒 |工藝 器と道具 SML(エスエムエル)

東京都目黒区青葉台1・15・1 AK-1ビル1F TEL.03・6809・0696 営業時間:12時~19時(土・日曜、祝日11時~) 不定休 https://sm-l.jp/

現代のライフスタイルに寄り添う工藝品。

現代作家の器やカトラリーなど、今の暮らしにフィットする日本の手仕事を幅広く扱う。月に1〜2回、商品を入れ替え、夏の盛りにはガラスの器が、10月中旬には「カレーと古民藝」をテーマにカレー皿やグラスなどが並ぶ。

「多彩な技法のスリップウェアが揃います。こちらで十場天伸さんの器を購入しましたが、どの器とも相性がよく、食卓のアクセントに」(みつまともこさん)

1.手前から時計回りに、小代焼(しょうだいやき)ふもと窯・井上尚之の長方皿(26×13.5×高さ2cm)5,490円、齊藤十郎の角平皿(26×22×高さ3cm)8,800円、湯町窯の平皿(直径21×高さ2cm)1万1550円。2.石川硝子工藝舎・石川昌浩の面取鉢(口径12.5×高さ6.5cm)3,300円。3.岩佐昌昭の六寸平皿(直径18cm)5,720円。

 東京・吉祥寺 |器と道具 つみ草

東京都武蔵野市吉祥寺南町2・20・3 吉祥寺フラット1F  TEL.0422・24・9585 営業時間:12時~19時 月・火曜休(催事により変更)http://www.tumikusa.net/

窯元を歩いて探す作家ものと全国の民藝品が集う。

古民家のような趣のある店内には、名もなき窯元の職人の器や、人気の作家ものが混在する。「北海道から沖縄まで、日本全国の手仕事の品が所狭しと並び、見ているだけでわくわくします」(矢口紀子さん)。

矢口さんもお気に入りという田尾明子さんの器は、目利きの店主が惚れこみ、年に2回買い付けにいく。窯元を歩いて作家と出会い、仕入れるスタイルはずっと変わらない。

1.沖縄のやちむんは絵柄も形も、品揃え豊富。2.手前から、刷毛目の浅小鉢(口径14×高さ4.8cm)2,200円、角小皿(11×9×高さ2.5cm)1,650円、織部(おりべ)藁釉掛け分け 長角皿(31.5×12×高さ1.5cm)3,960円。すべて益子の陶芸家・田尾明子作。3.工房玄による桜の木で作られた花コースター3,300円。4.小鹿田焼(おんたやき)めし碗(口径12×高さ6cm)1,370円。

 東京・六本木 |LIVING MOTIF(リビング モティーフ)

東京都港区六本木5・17・1 AXISビルB1~2F TEL.03・3587・2784(1F) 営業時間:11時~19時 夏季・年末年始休 https://www.livingmotif.com/

国内外のスタイリッシュなキッチンアイテムをセレクト。

「デザインのある暮らし」をテーマに、1981年創業のデザインショップの老舗。国内外の洗練されたキッチンウェアやインテリアなど約1万アイテムを扱う。

「定番から新作までスタイリッシュなものを探すならここ」(矢口さん)。シーンをイメージしたディスプレイも魅力。

1.左から、テーブルトップスモーカー1万6500円、ガラス×ステンレス製の浄水器Purifier2万2000円。2.カッティングボードS 1万1000円。

 東京・経堂 |Rungta(ルンタ)

東京都世田谷区経堂5・31・6 TEL.03・6413・7421 営業時間:11時~17時 水・木曜休 https://rungta.jp/shop-rungta/

旅をキーワードに世界各国の手仕事とアンティークが並ぶ。

インド、ラトビア、トルコ……。〝旅〞をキーワードに、その土地の文化とつながる手仕事と、物語のあるアンティークを紹介。

益子の郡司製陶所の器も揃える。「何時間でもいたくなるセンスのいいセレクト。世界の民藝品を取り入れると、食卓に味わいが出ます」(みつまさん)

1.手前から、郡司製陶所のオーバル皿(26.5×18cm)4,950円、深皿(直径18cm×高さ3.5cm)4,400円、ティーポット1万3000円。2木版捺染布コースターM 各275円。3.木のターナー4,730円。

東京・西麻布|桃居(とうきょ)

東京都港区西麻布2・25・13 TEL.03・3797・4494 営業時間:11時~18時(展覧会最終日〜17時) 不定休 http://www.toukyo.com/index.html

’80年代開業の由緒正しき作家の登竜門ギャラリー。

1987年の創業当時から、生活に根付いた普段使いの器を扱う。店主が見初めて個展を開き、のちに著名になった作家もいるなど、その審美眼に信頼を寄せる人多数。ベテランから第三世代まで、お気に入りの作家に出合える。

「山田洋次さんの器をこちらで購入しました」(矢口さん)

1.手前左から時計回りに、山田洋次のスリップ皿(直径16cm)6,050円、田村文宏の白磁輪花八寸皿8,800円、飯碗(口径13×高さ6.5cm)3,850円。2.尾形アツシのムーンプレート(直径28×高さ3.5cm)1万1000円。

東京・浅草|釜浅商店(かまあさしょうてん)

東京都台東区松が谷2・24・1 TEL.03・3841・9355 営業時間:10時~17時30分 年末年始休 https://www.kama-asa.co.jp/

使うほどに育ち、愛着が湧く、無骨な台所道具の数々。

釜や包丁、南部鉄器、行平鍋、フライパンなどを取り扱い、115年の歴史を誇る調理道具店。

「すき焼き鍋を購入。鉄瓶やフライパンなど、質実剛健で無骨なたたずまいの道具に目移りしてしまいます」(みつまさん)。ここでしか手に入らない自社商品は外国人客にも人気。

1.手前左から時計回りに、釜浅の鉄打出しフライパン(20cm)6,050円、南部浅鍋(20cm)7,040円、しゅろのたわしフライパン2,200円、むすび1,650円。2.棕櫚の手編み鍋敷き(中)3,080円。3.和味お玉(中)990円。

 東京・水道橋 |千鳥

東京都千代田区神田三崎町3・7・12 清話会ビル2F TEL.03・6906・8631 営業時間:12時~18時 不定休 https://chidori.info/

料理が映える普段使いの器を広い空間でじっくりと眺める。

料理界から転じた店主が選ぶ器は、料理を盛るとひときわ映えるものばかり。まだ知られていない作家の器にも出合える。

「ここで宮下敬史さんの木工カトラリーと出合いました。個展は、広い空間を活かして圧巻の作品数で埋め尽くされて見応えもたっぷり」(みつまさん)

1.手前から、松村英治のはまぐり皿3,850円、松永真哉のそら豆皿2,530円、江口智己の角鉢3,850円。2.宮下敬史作、桜の木のフォーク5,500円、スプーン4,400円。

 東京・渋谷 |ラ・クッチーナ・フェリーチェ 渋谷店

東京都渋谷区渋谷2・21・1 渋谷ヒカリエShinQs5F TEL.03・6427・16 04(内線1503) 営業時間:11時~21時 無休 https://lcf.y-yacht.co.jp/

デザイン性×機能性で台所仕事を愉しく快適に。

鍋やフライパンといった長年愛されている定番品から、話題の家電、便利グッズまでデザイン性と機能性を兼ね備えた商品が幅広く揃う。

「この夏に信楽(しがらき)のオーバル皿を購入しました。国内外の定番品からニューカマーまで、実用性の高いセレクトが魅力」(矢口さん)

1.手前から、信楽オーバル皿(20×13×高さ2cm)2,420円、信楽丸皿斑点(直径18cm)2,090円、マグカップ2,200円、リネンキッチンクロス1,540円。2.かやの水切りマット大3,080円、小2,420円。3.手作り曲輪おひつ1.5合9,900円。

東京・学芸大学|宙 SORA(ソラ)

東京都目黒区碑文谷5・5・6 TEL.03・3791・4334 営業時間:11時~18時 火・水曜休 https://tosora.jp

作り手が気持ちよく作り、使い手目線に立った器や道具。

地方の焼きもの店やクラフトフェアにも足を運び、〝気持ちよく作っているな〞と感じた作家と長くつきあい、〝自分が使いたい〞と思う器と道具を使い手へとつなぐ。

「原清さんの漆のお重や杉村徹さんの木の器に出合えた、定期的に通う大好きなお店です」(みつまさん)

1.手前右から、木曽志真雄の織部楕円皿(18.5×16×高さ3.3cm)6,6 00円、小坂大毅の染付唐草五寸皿5,500円、饗庭三七子(あいばみなこ)のガラスボウル(21.5×19.3×高さ7.7cm)7,700円。2.杉村徹の胡桃の長角皿(32×12.8×高さ3.3cm)1万2100円。3.原清の栃朱漆面取片口(口径14×高さ9.2cm)2万900円。

(東京以外のおすすめ店。)

大阪・淀屋橋|コホロ淀屋橋

磁器、陶器、木工品など現代作家の作品や伝統工芸品が揃う。併設のカフェで休憩しながら、じっくりと買い物ができる。

大阪市中央区今橋3・2・2 
TEL.06・6210・1602 
営業時間:11時~18時 
火曜休 https://kohoro.jp/

大阪・淀屋橋|RICORDO(リカルド)

レトロなビルの一室にあるショップ。グラススタジオ「fresco」などのハンドメイドのガラス作品を中心に、陶磁器なども扱う。

大阪市中央区伏見町3・3・3 芝川ビル201
TEL.06・6210・3959
営業時間:12時〜19時 月・火曜休 
http://ricordo201.com/

京都・七条|鍛金工房 WESTSIDE33(ウエストサイドサーティースリー)

鍛金で作る台所道具は火の回りがよく、使い勝手も抜群。メンテナンスしながら長くつきあえる道具が見つかる。

京都市東山区大和大路通七条下ル七軒町578 
TEL.075・561・5294
営業時間:10時~17時 火曜休

静岡市|クロワッサンの店 静岡店

7月にオープンした静岡店は、台所道具やギフト用アイテムも充実。併設のカフェには自家製スイーツやデリプレートも。

静岡市葵区紺屋町3・5 コスモス第1ビル
TEL.054・270・9683 
営業時間:10時~19時 無休
https://croissant-shop.co.jp/

矢口紀子 さん (やぐち・のりこ)

インテリアスタイリスト

雑誌やカタログで雑貨、インテリア、フードのスタイリングを担当。シンプルでスタイリッシュなセレクトが人気。

みつまともこ さん

インテリアスタイリスト

ショップのディスプレイ、雑誌、書籍でスタイリングを行う。著書に『暮らしの図鑑 ガラス』『飾る暮らしの作り方』(共に翔泳社)。

『クロワッサン』1101号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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