いつものパンを泡に合わせて前菜風カナッペに。お酒に合う4つのレシピ。
シーン別の「パンつま」レシピを、インスタグラムのフォロワー20万人超の編集者、arikoさんに教わります。
撮影・青木和義 スタイリング・YUKO(+y design) 構成&文・堀越和幸
[スパークリングで]午後のアペロ(食前酒)を楽しむ前菜風カナッペ。
A.カプレーゼ風ブルスケッタ
誰もが作る定番中の定番。が、ひとかじりして旨みが広がるのは、甘みのあるホワイトバルサミコソースと香りづけのニンニクの働き。定番にこそ、ひと工夫の精神を。
【材料(作りやすい分量)】
バゲット(薄切り)4枚
ミニトマト 10粒
チェリーモッツァレラ 10粒
黒胡椒 少々
バジルの葉 適量
A[ニンニクみじん切り 少々、ホワイトバルサミコ 小さじ2、塩 小さじ1/2、オリーブオイル 大さじ1]
【作り方】
1.ミニトマトは半分に切ってボウルに入れ、Aを加えて混ぜる。
2.バゲットを軽くトーストして、1とチェリーモッツァレラをのせ、黒胡椒を挽きかけ、バジルの葉を飾る。
B.ホタテのタルタルのせトースト
「スーパーのお刺身を買って、マグロでも鯵でも何でもタルタルにします」とarikoさん。この日はホタテ。薬味たっぷりのソースにつまむ手が止まらない。
【材料(作りやすい分量)】
バゲット(薄切り)4枚
生食用ホタテ 150g
紫玉ねぎみじん切り 大さじ1
ディル 4本
ケッパー 小さじ2
塩 小さじ1/4
A[粒マスタード 小さじ1、レモン汁 大さじ1、オリーブオイル 大さじ1、醤油 小さじ1/2、胡椒 少々]
【作り方】
1.ホタテは1.5cm角に切ってバットに広げ入れ、塩を振ってラップをし、冷蔵庫で30分ほどなじませる。
2.紫玉ねぎはさっと水にさらし、ペーパータオルでしっかりと水気を絞る。ディルはみじん切りに、ケッパーは粗みじん切りにする。
3.ホタテから出た水気をペーパータオルで軽く押さえるようにして拭いてボウルに入れ、2とAを加えて混ぜる。
4.軽くトーストしたバゲットに3をこんもりとのせ、イタリアンパセリとピンクペッパー(共に分量外)を飾る。
C.きゅうりのオープンサンド
たっぷりの量のきゅうりがいくらでも食べられるのは、薄切りと水切りに秘訣が。クリームチーズとの相性も抜群。イギリスのティーサンドに思いを馳せながら。
【材料(2人分)】
カンパーニュ(スライス)4枚
クリームチーズ 大さじ4
きゅうり 2本
ディル 適量
レモン汁大さじ1
レモンの皮 少々
塩 小さじ1/2
オリーブオイル 大さじ1
胡椒 少々
【作り方】
1.きゅうりはスライサーで薄切りにして塩(分量外)を振る。水気が出たらペーパータオルで包んでしっかり水気を絞る。ボウルに入れてレモン汁とオリーブオイルを加えて混ぜ、塩・胡椒で味を調える。
2.カンパーニュにクリームチーズを塗り、1をたっぷりとのせて刻んだディルを散らし、レモンの皮をおろしかける。生ハムをのせてもいい。
D.アボカドとサーモンのタルティーヌ
アボカド+たっぷりレモン汁のペーストはハワイのカフェ『ARVO(アーヴォ)』で出合った一品。万能に使えて、今日はサーモンでつまみ感をアップ。昼泡にピッタリ!
【材料(2人分)】
カンパーニュ(薄切り)6枚
アボカド 1個
レモン汁 大さじ1
塩小さじ1/4
胡椒 少々
サワークリーム 大さじ2
スモークサーモン 6枚
紫玉ねぎみじん切り 大さじ2
ケッパー 適量
【作り方】
1.アボカドは皮と種を取り除き、フォークで潰し、レモン汁と塩・胡椒を加えてさらに混ぜる。紫玉ねぎはさっと水にさらし、ペーパータオルでしっかりと水気を絞る。
2.カンパーニュにサワークリームを塗り、1のアボカドペーストを盛り、スモークサーモンをのせる。紫玉ねぎを散らし、ケッパーを飾る。
お酒に合う「パンつま」レシピ
夕飯の時刻、晩酌のためのちょっとしたおつまみをarikoさんはよく作る。そんなときにパンが活躍する。
「パンは家にある普通のバゲットや食パンがほとんどです。手軽ですし、味わい的にもアレンジが利きやすい」
パンつまみが素晴らしいのは、具をのせるだけ、挟むだけで、つまみとして成り立ってしまうところ。
「冷蔵庫にあるしらすや、作り置きをした煮豚などを使うレシピを知ると、料理としてさらに格上げされます」
arikoさんは料理家ではない。ファッションや料理ページを担当する編集者である。けれどもarikoさんの料理を紹介するインスタグラムには現在20万人超のフォロワーが。スゴい!
「根が食べるのが好きな食いしん坊。いろいろなところで出合った味を再現したり、料理教室に通っているうちに自分でも作るようになっていました」
豊富な食経験をベースにした、とっておきの“パンつま”レシピ、さっそく今晩の食卓に取り入れてみよう。
『クロワッサン』1087号より