麻木久仁子さんの合理的な冷蔵庫内のワザを拝見。
撮影・黒川ひろみ 文・板倉みきこ
保存性を高める【野菜室】
傷みやすく、無駄にしやすい野菜は保存法をひと工夫し、鮮度をキープ。
(上段)
(1)使いかけ野菜ボックスをつくり優先的に使用。
使いかけの野菜は、乾燥しないようラップで包み、まとめてケースに収納。1日のうち1食は優先的にここから使うようにして、在庫調整メニューを作る。
(2)薬味類は乾燥を防いで鮮度をキープ。
シソは茎を少し切って水を含ませたペーパーで巻き、ミョウガは水を浸して固く絞ったペーパーを敷き、生姜は水に浸して保存袋へ。10日ほど鮮度が保てる。
(下段)
(3)長い野菜は立てて保存。
倒れると取り出しにくくなるごぼうやねぎなどの長い野菜は収納ケースを使って立てて保存。包丁を入れたものは、断面をラップで包んで鮮度をキープ。
(4)茎や芯はしっかり保湿し、乾燥を防止。
昔はすぐに使い切っていたキャベツやブロッコリー。今は1週間ほどもたせるため、芯や茎に濡らしたペーパーを当て、ラップで包み、乾燥しないように保存。
展開力を上げる【冷凍室】
スープストックや薬膳食材、肉や魚は料理の展開が広がるかを念頭においた保存法に。
(上段)
(1)薬膳食材はすぐ使える状態に。
一度に使う量が少ない黒豆や干し椎茸、高麗人参などの薬膳食材は、まとめて下ごしらえをし、すぐ使える状態にして冷凍。色みや風味を損なわず、長持ち。
(2)出汁や スープは1食分ずつ保存。
薬膳スープやベジブロスなどの出汁は、ある程度の量をまとめて作るほうがおいしい。作ったら1食分になる250mlのスクリュータイプの容器に入れて冷凍。
(下段)
(3)煮込みやスープは具を除いて保存。
ラタトゥイユやカレーなどの煮込み料理が余ったら、冷凍保存。具を取り除いておくと、パスタや炒め物、ソースなどに幅広く展開できて便利。
(4)肉や魚は下ごしらえまでに。
肉や魚は最後まで調理せず、下ごしらえまでにとどめ、1食分ずつ切り分けて保存。豚肉なら、塩をまぶして塩豚に。気分に応じていろいろな料理に活用しやすい。
『クロワッサン』1095号より
広告