都心のマンションの最上階。太陽の光が降り注ぐベランダに足を踏み入れると、思わず「わーっ」と声があがった。約60平米のベランダには、150鉢以上の植物が伸び伸びと育っている。足元を見なければ、郊外の一軒家の庭と見紛うようなスペースだ。
「おしゃれな感じではなく、雑多で自然な感じの庭にしたいと、この部屋を借りた18年前から、夫と少しずつ植物を増やしてきました。私はせっかく育てるなら食べられるほうがいいと、ハーブや果樹を積極的に育てています」
葡萄棚には猿好きのこてらさんにちなんで「おさるのブドウ畑」という看板がつけられ、枇杷の木には「ひよどりさんもどうぞ召し上がれ」と書かれた札があるなど、遊び心もいっぱい。
「植物からはパワーをもらっていて、元気になります。だけど、虫はついてないかな、しおれていないかな、と気になってデスクワークがはかどらない(笑)。本当に魅力的なベランダです」