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「音楽史において最も重要な作品のひとつ」、ジャネット・ジャクソン『Control』【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】

いま再び注目を集める「わきまえない女」の賛歌。

2022年秋、ジャネット・ジャクソンが歌手デビュー40周年を迎えました。彼女の波瀾万丈の半生を貴重な映像と共に振り返るドキュメンタリー『ジャネット・ジャクソン 私の全て』の公開もあり、なかなかの盛り上がりを呈しています。

’90年代にはテレビCMに出演して日本のお茶の間に愛くるしい笑顔を振りまいたジャネットは、自身の楽曲を通して社会的メッセージを発信し続けてきた硬派な顔も併せ持っています。人類の融和を唱えた「Rhythm Nation」(1989年)、ゲイ解放運動のアンセム「Together Again」(1997年)など、大ヒットした曲も少なくありません。

そんななか近年再評価されているのが、父親の管理下から逃れて自分の人生を文字通り自分でコントロールしていくことを誓った「Control」(1986年)。
この曲の意義について、歌手/俳優のジャネール・モネイは「音楽史において最も重要な作品のひとつ。ビッグバンのような衝撃」と讃えると、続けて「これは主体性を持ったパワフルな女性としてのジャネット誕生の瞬間。彼女は誰の言いなりにもならない姿勢を世界中に示したのです」と主張しました。

「Control」といえば、女性の連帯を描いた映画『ハスラーズ』(2019年)の冒頭で使われたことも記憶に新しいところ。ジャネットの人生を変えた一曲は、「わきまえない女」のテーマソングとしてまた新たな意味を帯び始めているのです。

ジャネット・ジャクソンのアルバム3枚。上から、「Control」収録の『Control』、「Rhythm Nation」収録の『Rhythm Nation 1814』、「Together Aga in」収録の『The Velvet Rope』
ジャネット・ジャクソンのアルバム3枚。上から、「Control」収録の『Control』、「Rhythm Nation」収録の『Rhythm Nation 1814』、「Together Aga in」収録の『The Velvet Rope』
  • 高橋芳朗 さん (たかはし・よしあき)

    音楽ジャーナリスト

    著書に『ディス・イズ・アメリカ「トランプ時代」のポップミュージック』(スモール出版)など。

『クロワッサン』1081号より

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