「実家の片づけは、親が住み慣れた家に少しでも長く、健康・安全に暮らせるようにすることが目的です」と永井美穂さん。
ところがそう願って片づけをはじめると、親子げんかが起こることも少なくありません。
「子どもは“片づけ”=“きれい”を目指しますが、親のほうは“きれい”を望んでいない場合も多い。いきなり子どもにものを捨てられたり、『こんなのゴミでしょ!』と言われたりしたら、親もカチンときてけんかになります」
最初に大切なのはしっかりコミュニケーションをとること。
「まず、親が何を大切にしているのかを知りましょう。ものにまつわる思い出や思いを子どもに聞いてもらえたら、親もうれしい。すると、ものへの執着もなくなって手放せるのです」
今回、永井さんが片づけをレクチャーするのは、一軒家に夫と暮らす80代のTさんと近所に住む娘さん親子。リビングルームの本棚を片づけることになりました。