2年前、一般家庭から中村梅玉の養子になった中村莟玉さん。幼いころに母親に連れられて歌舞伎を観たことがきっかけでこの世界に入った。
「この間、母に聞いたら、『まさか歌舞伎役者になるとは1ミリも思ってなかったわ』って(笑)。
歌舞伎のすばらしさは同じ役者がひとつの役を生涯かけて演じ続けられること。
僕は23歳の時、憧れていた『鬼一法眼三略巻菊畑(きいちほうげんさんりゃくのまき きくばたけ)』の奴虎蔵を演じさせていただきましたが、50歳離れた養父(中村梅玉)が翌月には同じ役をやるかもしれない。
2年前、一般家庭から中村梅玉の養子になった中村莟玉さん。幼いころに母親に連れられて歌舞伎を観たことがきっかけでこの世界に入った。
「この間、母に聞いたら、『まさか歌舞伎役者になるとは1ミリも思ってなかったわ』って(笑)。
歌舞伎のすばらしさは同じ役者がひとつの役を生涯かけて演じ続けられること。
僕は23歳の時、憧れていた『鬼一法眼三略巻菊畑(きいちほうげんさんりゃくのまき きくばたけ)』の奴虎蔵を演じさせていただきましたが、50歳離れた養父(中村梅玉)が翌月には同じ役をやるかもしれない。
あのお役をやるためには、ずっとバイタリティを保ち、健康でいないといけない。そんなふうに、一生かけて芸を精進できるのは歌舞伎独特。お客さまにはそういうところも楽しんでいただきたいですね。
9月の歌舞伎座『お江戸みやげ』のお紺のお役は、養父に『自分で創ることを覚えないとダメだよ』と言われ、つとめました。引き続き女方の勉強もさせていただけたらうれしいです」
『クロワッサン』1054号より
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