くらし

甘味が凝縮した干し野菜で作る、ラタトゥイユ【ビジンサマレシピ】

信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山に住んでいると伝えられているビジンサマという神様。そのお膝元である信州から、体に優しい食材を使い、卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を、地産地消料理研究家の中村恭子さんに紹介してもらいます。
  • レシピ提供:中村恭子

ラタトゥイユやカポナータなど欧風料理で定番の野菜のトマト煮込み。もちろん普通に作っても美味しいのですが干した野菜を使ってトマトで蒸し煮をすると野菜の甘味が凝縮して更に美味しくなるのです!

干し野菜は切って並べて乾かすだけ。お天気の良い日に朝から干せば夕方にはできてしまいます。

今回はトマトの他ナス、ズッキーニ、ピーマンを使いますが、果菜だけでなく玉ねぎを加えたり、大根、蕪、人参やごぼうといった根菜を同様に干して加えても美味しいです。

↑ 食材は今朝我が家の畑で採れたものを使います。


母の愛馬サラブレッドの杏(あんず)の馬糞で育った野菜たちです。大きさがまちまちなのでスーパーでは売れませんがとにかく味が濃いです!

【材料】

干したトマト 中くらい2個分   
干したナス 中くらい2本
干したピーマン 2個
干したズッキーニ ナスと同量くらい(今回は1/2本)

トマト 中くらい1個(ざく切り)
にんにく 1/2片

オリーブオイル 適量
バルサミコ酢 小さじ1〜2
塩 小さじ1/4 
塩・胡椒 適宜

お好みでバジルなどのハーブ

【作り方】

1.よく晴れた日の朝、野菜を2cmの乱切りにして水気を拭いてからざるなどに並べます。
2.この日は午後から作業したため一晩おいた翌朝の状態です。水分が抜けてシワっぽくなり一回り以上小さくなります。干す時間は地域や季節によっても変わるので目安にしてください。
3.鍋にオリーブオイルとみじん切りにしたにんにくを入れて弱火にかけ良い香りがしてきたら干し野菜とざく切りにした生のトマト、塩を加えてざっと混ぜて蓋をして弱火で約10分蒸し煮にします。野菜に火が通ったらバルサミコ酢を加えて中火で軽く炒め、味を見て塩・胡椒で味を整えて
4.完成です。

※ドライハーブを使う場合は蒸し煮にする際に加えましょう。
※蒸し煮の際には煮詰まりそうであれば水少々を加えてください。

●「ビジンサマレシピ」について
信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山にはビジンサマという神様が住んでいて「ビジンサマが山を通る日、人は山仕事を休む」という言い伝えが残されています。「休む」ことは、美しく健やかな体づくりに必要なこと。ビジンサマの語源はもしかしたら「美人様」なのかもしれません。

蓼科塾では「休む」神様ビジンサマにちなみ、ビジンサマのお膝元である信州から「休む」ためにふさわしい体に優しい食材を使い卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を提案しています。

信州といえば、麹を使った味噌や甘酒などの発酵食品や、蕎麦、キビ、アワなどの雑穀、山野草にきのこ、リンゴや杏、ぶどうなどのフルーツ、寒天や高野豆腐などの乾物類などなど、美味しくて体に良い食材の宝庫。中には美容・健康効果の高い食用ほおずきといった、あまり流通していない食材もあり、入手方法から調理方法までお伝えしていきます。
「ビジンサマレシピ」で美しく健やかな体づくり、してみませんか?

中村恭子●一般社団法人蓼科塾代表/地産地消料理研究家/健康管理士。 2011年東京都より長野県茅野市に移住し信州の地産地消に根ざした「ビジンサマレシピ」の開発を手がけている。

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