イギリスの家庭料理、ポテトケーキ【ビジンサマレシピ】
レシピ提供:中村恭子
ポテトケーキ
今回はじゃがいもを使ったお料理をご紹介します。
標高の高い蓼科ではまだじゃがいもが採れないので一冬越したものを使います。もちろん新じゃがでお作りいただいても良いです。
ポテトケーキはイギリスの家庭料理で、ケーキと言っても甘くはなく食事として食べるのだとか。作り方はマッシュポテトとバターと小麦粉を合わせて捏ね型抜きしてオーブンでこんがり焼きあげます。シンプルながらリッチな味わいで外側はパリッと中はふんわりしっとり、バターの香りがほんのり甘くておやつにもぴったりです。
今回はバターの代わりにオリーブオイルで作ります。
じゃがいもの風味が引き立ち素朴な味わいでとても美味しいのでぜひお試しください。
ところで私がポテトケーキを知ったのはイギリスの児童文学作品で「真夜中のパーティ」(フィリパ・ピアス作)というお話の中でした。真夜中に繰り広げられる子供たちだけのパーティでクライマックスに登場するポテトケーキに、作中の子供たちと一緒にワクワクした思い出のあるお料理です。
【材料】
じゃがいも 200g(皮をむいて正味)
豆乳 少々
地粉 100g(今回は地粉90gに小麦ふすま10gを合わせました。)
オリーブオイル 大さじ2〜
塩 2g(小さじ1/2)※オリーブオイルに塩分を含まないためしっかりと塩を入れた方が美
【作り方】
●「ビジンサマレシピ」について
信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山にはビジンサマという神様が住んでいて「ビジンサマが山を通る日、人は山仕事を休む」という言い伝えが残されています。「休む」ことは、美しく健やかな体づくりに必要なこと。ビジンサマの語源はもしかしたら「美人様」なのかもしれません。
蓼科塾では「休む」神様ビジンサマにちなみ、ビジンサマのお膝元である信州から「休む」ためにふさわしい体に優しい食材を使い卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を提案しています。
信州といえば、麹を使った味噌や甘酒などの発酵食品や、蕎麦、キビ、アワなどの雑穀、山野草にきのこ、リンゴや杏、ぶどうなどのフルーツ、寒天や高野豆腐などの乾物類などなど、美味しくて体に良い食材の宝庫。中には美容・健康効果の高い食用ほおずきといった、あまり流通していない食材もあり、入手方法から調理方法までお伝えしていきます。
「ビジンサマレシピ」で美しく健やかな体づくり、してみませんか?
中村恭子●一般社団法人蓼科塾代表/地産地消料理研究家/健康管理士。 2011年東京都より長野県茅野市に移住し信州の地産地消に根ざした「ビジンサマレシピ」の開発を手がけている。