くらし

スタイリスト・伊藤まさこさんの、いつもすっきりな冷蔵庫収納術。

自身の食材や料理への考え方を持ち、冷蔵庫を賢く使っている人に、庫内の整理術と日頃から心がけていることを聞きました。

「冷蔵庫内はいつも40パーセントぐらいの容量を超えそうになったら、見直すことにしています」

スタイリストの伊藤まさこさんの庫内は”空っぽ”と呼べるほどすっきりしている(下写真参照)。

「見渡せることを基本に、奥に隠れている食材などを数日かけて減らしていきます。
食品を死蔵させるのは不衛生ですし、なによりもったいないですよね。たとえば根菜が余っていたら、肉だけ買い足して豚汁を作ったりします。
冷蔵庫にあるものでやりくりしながらメニューを考えるのは、なかなか楽しいものだなと思っています」

庫内をリセットした後は、その状態が半月ほど続くという。

「野菜は新鮮なほうがいいので、買ってきたらその都度使い切ります。近所の八百屋さんやスーパーが冷蔵庫代わりという感じですね」

多めに作ったほうがおいしい料理は、余ったら鍋を庫内にそのまま入れたり、蓋付きの容器に入れて保存する。

また、扉のポケットには梅干しや雑穀米、佃煮など日々の食事に欠かせないものを袋から出し、瓶に移し替えて収納している。

「瓶は食卓にそのまま出せますし、ガラス素材は洗えばにおいもつかないところが気に入っています」

常温でも大丈夫で出番の少ない調味料は、ワインセラーに保管している。

「冷蔵庫がすっきりしていると、心に余裕ができますし、なにより自由で気持ちいいというのが実感です」

ポケット収納は、中身がわかるガラス瓶を活用。

ポケットには梅干しや漬物、佃煮などを収納。瓶の蓋に賞味期限も記入。白い容器には数種類の味噌が昆布で仕切って詰めてある。

冷凍室下段に夏場は生ゴミを収納することも。

冷凍室も見事にさっぱり。上段は小さい肉まんや小分けしたバターなど。中段はワインクーラーのみ。下段は生ゴミを入れることも。

ワインセラーで調味料を分別して収納。

常温保存可能で、使用頻度が低い調味料はワインセラーに。唐辛子、花椒など和・中華系と、洋食系で使うものを分けてトレイに収納。

特製スープは食材がない時に重宝する常備汁。

半端に余った野菜を煮込んで調味し、ミキサーで撹拌して冷凍保存。温めてオリーブオイルをたっぷりかけると、美味しいスープに。

「月の半分はこの状態をキープしています。」(伊藤さん)

”あるものでやりくり”して、すっきり庫内が日常に。

この日に整理すると決めたりせずに、気になったら減らすという意識で、数日かけてすっきりさせるのが長続きする秘訣。

伊藤まさこ

伊藤まさこ さん (いとう・まさこ)

スタイリスト

料理や雑貨などで暮らしを彩るスタイリストとして、雑誌等で活躍。近著は『母のレシピノートから』(ちくま文庫)。

『クロワッサン』1040号より

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