くらし

うつわを使い始める前の効果的なひと手間とは?【プロに教わるうつわのお手入れ】

愛用の品にシミができたり、ふいに割れたり。そんながっかりを防ぐコツを、うつわに詳しいインテリアスタイリストのみつまともこさんに聞きました。
  • イラストレーション・小野寺光子

Q.うつわを使い始める前の効果的なひと手間とは?

貫入や粉引などの陶器は、使い始めにでんぷん質で土の目を塞ぐ「目止め」が必要な場合が。

「米のとぎ汁を入れた鍋でうつわを煮るという作業です。土鍋も同様にし、最後に返して底面を完全に乾かすことが大切」

 陶器の使い始めには、「色移り」も気をつけたいことのひとつ。

「以前、粉引にいきなりトムヤムクンを入れてシミになったことが。今は使いながらしばらく様子を見るようにしています」

木製のうつわはおろし立ての際、においが気になることも。

「ウレタン塗装や漆塗りは風通しのよい場所に数日おく、また、使い始めにぬるま湯にくぐらせるとにおいも気にならず、汚れも染み込みにくくなります」

陶器・土鍋の目止めの方法。

鍋に米のとぎ汁を入れ、中にうつわを沈めて火にかけ、沸騰したら弱火で10〜20分ほど煮る。そのまま冷ました後、水洗いしてよく乾かす。 土鍋は8分目まで米のとぎ汁を入れて、同様に。

「気に入ったうつわは、お手入れすると愛着も湧き、より長く使っていきたくなるもの。全てを丁寧にというのは大変なので、気軽に扱うものと使い分けています」

と、みつまともこさん。たとえば磁器は比較的丈夫だが、陶器や耐熱以外のガラスは食洗機、電子レンジの使用は基本的に避けたほうがよく、特に木製は厳禁だという。

「長く使っていくには、指輪をしたまま洗わない、保管に気をつけるといった、ちょっとした普段の心がけも必要だと思います」

基本的なお手入れが大切なうつわ。

●陶器
水分を吸いやすいので、シミやカビに注意が必要。洗った後は風通しのよい場所でよく乾かすようにする。

●木
使っているうちに油分が抜けてかさついてきたりするので、気になったら食用オイル(えごま油、くるみ油、オリーブオイルなど)を塗ると、風合いが保てる上にひび割れの防止に。

●ガラス
ガラスを洗った後、水滴が乾く際に成分が表面に残っていると水アカとなり、ガラスを曇らせる原因に。クリアに保つためには、洗ったらすぐに水分を拭き取るようにすることが大切。

みつまともこ

みつまともこ さん

インテリアスタイリスト

雑誌や書籍でのスタイリングのほか、衣食住にまつわるブランドのショップディスプレイを手がける。著書に『暮らしの図鑑 ガラス』(翔泳社)。

※この号で掲載したうつわは、作家ものなど、雑誌発売時に店舗に同じものの在庫がない場合もあります。ご了承ください。

『クロワッサン』1032号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。