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避難所で女性を支える必需品。職場に置いておくべきものから口腔ケアまでジャンル別に厳選。

実際に震災を体験したり、被災地で救助活動に取り組む松田佳重子さん、澁川真希さん、辻 直美さんに聞いて、女性のための必需品をジャンル別に厳選しました。

撮影・岩本慶三 文・一澤ひらり

避難所で女性が気をつけること

災害時に避難所で深刻な性被害・性暴力が発生することを知らない人はまだ多い。2016年の熊本地震では性犯罪への注意を促す啓発チラシが作成され、「男の人が毛布の中に入ってくる」など、過去の震災時に起きた性被害の事例を取り上げて、女性へ注意を喚起した。

「災害時の性被害は見て見ぬふりをされやすく、女性ばかりか、性別問わず子どもも被害にあっています。こんなことが繰り返されないよう、守ってほしいと考えずに、身を守る行動をしないとダメ」(辻さん)

「居住スペースには授乳や更衣などのための女性専用スペースを設けたり、生理用品は女性が手渡すなど、プライバシーを確保できるようにしたいですね」(松田さん)

「避難所ではユニセックスな衣服で過ごし、トイレにはひとりで行かず、集団行動をする。防犯ブザーやホイッスルを常に身につけて、自分の身を守りましょう」(澁川さん)

避難所での性被害・性暴力防止のポスター。NPO法人「ぷるすあるは」が作成し、「子ども情報ステーション」のサイトも運営。
避難所での性被害・性暴力防止のポスター。NPO法人「ぷるすあるは」が作成し、「子ども情報ステーション」のサイトも運営。

松田佳重子(まつだ・かえこ)さん●資生堂ジャパン ブランド営業本部美容マネージャー。東日本大震災の避難所においてスキンケア3万セットを手渡す一大プロジェクトを担った。

澁川真希(しぶかわ・まき)さん●整理収納アドバイザー。整理収納サービス「コンフォートスタイル」代表。被災体験をもとに「減災整理セミナー」を開催して、防災の普及活動に勤しむ。

辻 直美(つじ・なおみ)さん●国際災害レスキューナース。25年の実績を持ち、被災地派遣は国内19件、海外2件に及ぶ。現場での経験をもとに防災の講演や執筆を精力的に行っている。

『クロワッサン』1028号より

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