「自分は周りに生かされているのだという感謝の心が全くない」と不登校の息子さんに頭を抱えるこぐまさん。
限られた文面からは、細かなご家庭の内情までは分かりかねますので、無責任に何か口にするのは憚られますが、「暴言を吐く」という息子さんと日々対峙する心労は、重々お察しします。
その上で、筆者が気掛かりなのは、むしろ相談者の方。
「私達が心配していることに気付いて!」と切に願っておられる割には、お子さんの気持ちとなると“思春期だから”と途端にザックリとした捉え方をされているからです。
いや、様々なアプローチを試した末のこのお便りだとは思うのですが、不登校や引きこもりのキッカケ、原因は人それぞれ。
(もし、まだ足を運んでないなら、ご自身のことも含め)心療内科やカウンセリングなど、専門家の意見を仰ぐというのも良いのではないでしょうか。
差し当たって、「育て方が悪かった」という物言いは拙いかもしれません。
これほど、子供にとって残酷な台詞はないと思うからです。
相談者としては、自分自身を責めているつもりかもしれませんが、息子さんにとっては、これまでの全人生を否定されているのと同じこと。
たとえ口にせずとも、お子さんには伝わってしまうでしょう。
そういう意味では、息子さんは「親の気持ちに気付いている」のかもしれない。
いや、あくまで筆者の勝手な想像。
「そういうこともある」くらいに受け止めていただければ幸いです。
いずれにせよ、親に率先して後悔されたりしては、子供も堪ったもんじゃないのです。