爽快な辛さがビールを誘う、台湾風枝豆【口尾麻美さんのアジアのスパイス料理レシピ】。
撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂
【台湾】台湾風枝豆
花椒
四川風麻婆豆腐でおなじみの、中国原産の山椒で「ホワジャオ」と呼ばれている。しびれる辛さと清々しい香りが炒めものや煮込みなど幅広い中国料理で活躍。
夏の定番、ゆで枝豆が中華スパイスで新鮮な一皿に。
爽快な辛さがビールを誘う、台湾の居酒屋の惣菜。「いつもの塩ゆで枝豆が花椒や鷹の爪で未体験の味に。冷蔵庫で冷やしてもおいしいですよ」。ホールの花椒を挽いて使うと、香りがより豊か。枝豆はさやの両端を切ってゆでると味がよく染み込む。
【材料(2人分)】
枝豆300g
塩(もみ込み用)小さじ1〜2
A[にんにく1かけ(粗みじん切り) 花椒(ホール)小さじ1(ミルやすり鉢で粗挽きにする) 鷹の爪1本(輪切り)]
太白ごま油大さじ1/2
塩、砂糖各小さじ1/2
【作り方】
1.枝豆は両端をハサミで切り落とし、塩もみする。
2.鍋に湯を沸かし、1を4〜5分くらいゆでて湯をきる。
3.フライパンに太白ごま油とAを入れて火にかけ、香りが立ったら火を止め、2を入れて和える。
4.塩、砂糖で味を調えてできあがり。
街角や家庭で愛されるローカルの味を、手に入りやすい食材で。
「消化力を上げるクミンや体を温める八角はじめ、生薬の力が日々の食に根付いているのが、中華圏や東南アジア料理の魅力のひとつ」
と語る口尾麻美さん。今回伝授してくれたのは、日本でも手に入る食材で簡単に作れる各国のローカル食。
「スパイスには素材の味を引き出して深みをもたらす、優れた調味料としての一面も。身近な食材がスパイス一つで新鮮な味に変わります」
高温多湿な日々を乗り切るアジアの知恵を、ぜひこの夏の食卓に。
『クロワッサン』1023号より
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