モロッコのオレンジのサラダ【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】
撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂
【モロッコ】オレンジのサラダ
シナモンパウダー
独特の香りと甘み、渋みを持つ。アップルパイなどの菓子類や、紅茶、コーヒーなどの香り付けによく使われる。肉との相性もよく、豚の角煮、鶏の煮込み、ひき肉料理などの風味付けにも。
シナモンの風味で、オレンジが洗練された一品に。
シナモンの甘い香りとピリッと感じる刺激が、オレンジの風味を引き立てるみずみずしいサラダ。オレンジのほのかな苦味とシナモンの相性のよさに驚く。「本来は“ローズウォーター”を振りかけますが、好みのお酒を少し振っても大人の味になりおいしいです」
【材料(2人分)】
オレンジ2個
グラニュー糖大さじ1/2
シナモンパウダー大さじ1/2
ミント適量
【作り方】
1.オレンジはリンゴの皮を丸ごとむくときのように皮をむき、横に7〜8mm幅に切る。
2.器にオレンジを並べ、グラニュー糖をまんべんなく、その上からシナモンパウダーを振り、手で叩いて香りを出したミントを散らす。
辛さよりも香り重視で、素材の持ち味を引き立てます。
中世のヨーロッパ人を大航海へと駆り立てた理由のひとつが、スパイス。当時、手に入りにくいものも多く、今では考えられないほど貴重で高価なものだった。けれど、時代を経て各国に定着したスパイスは、今ではヨーロッパ料理には欠かせないものになっている。
「スパイスは、ヨーロッパで幅広く使われているハーブからは得られない、独特な香りや色付け、防腐作用といった役割を担うもの。味に奥行きやメリハリをつけ、風味や彩りを加えるのにも役立っています」
と、美才治真澄さん。ハーブとともに組み合わせるのも、ヨーロッパ流の使い方。
『クロワッサン』1023号より
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