「インスタも雑誌作りと一緒」。編集ライター arikoさんのインスタグラム活用術。
日常に仕事に、そして趣味に、インスタを上手に使う人に、その活用術を聞きました。
文・今井 恵
「見た人が楽しいものを作りたい。インスタも雑誌作りと一緒です」
編集ライター
ariko(ありこ)さん
@ariko418
『CLASSY.』『VERY』『HERS』などで表紙やファッションページを担当。自他共に認める食いしん坊。インスタフォロワー13.7万人。
インスタがきっかけで、料理の本を出版したarikoさん。料理系編集者なのかと思いきや、本業はファッションエディター。でもその料理好き、おいしいもの好きは、業界でとても有名な存在。
「私は料理の専門家ではないので、あげている料理はプロから見たら『ずるいよ』というものばかり。最初は受験生だった息子の朝ごはんをあげていたんですが、パンと目玉焼きの食事より、お鍋ひとつでできるうどんや汁物を喜ぶ男子。母親の気持ちとしてハッシュタグに“#温まっていってらっしゃい”とつけたら『そういうのわかる』と多くのお母さんたちから共感を得たみたいです」
とにかく写真が洗練されていて、料理がおいしそう。「作ってみたい」と思う、簡単レシピやアレンジなのも人気の秘密か。
「フォロワーを増やそうとやっているのではなく、むしろフリーマガジンの感覚。家の食卓が北側に面し、自然光が入るテーブルなので、写真は撮りやすいんです。文章は読んだ方が不快にならず、得したなとか、くすっと笑うようなものをと思って書いています」
インスタはせっかくなら、個性が見える“自分スタイル”を発信しては? とarikoさん。
「たとえばお嫁さんとお姑さんとのバトルでも、それを笑いに転化できるのなら、いいと思います。『自分は何を発信しているのか』を考え、自分ならではのインスタになったほうが、なお楽しめるのでは、と思います」
■活用術 インスタがきっかけで書籍も発売!
「料理は自然光で撮るのが一番。だから上からの光でカメラの影が出る場合、潔く撮るのを諦めます」。おもしろいインスタにするコツは? と聞くと、「全部真上からとか、全部寄りで撮るとか、その人の個性が見える写真のほうが、私は個人的におもしろいなあと思います」。
■活用術 文章は読む人の立場になって客観性を忘れずに。
“#温まっていってらっしゃい”のハッシュタグからは、母親としての愛情、寒い冬の食卓など、いろいろな風景が見える。「自慢やにおわせにならないよう、高級肉を焼いたとしたら“#肉焼きBBA”とつけるなど、自虐ネタなども織り交ぜながら、読んだ人が笑えるものがいいなと」
arikoさんお薦めのインスタグラムアカウント
フードスタイリストYUKOさん。「作品に見えるような、おしゃれでかわいい写真ばかり」
モデルの松本孝美さん。「料理、手芸、庭のグリーン、すべてのセンスが独特で大好きです」
ハワイのコーディネーター工藤まやさん。「おいしい店を教えてくれる、ハワイの指南役」
『クロワッサン』1019号より
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