「お金のことが苦手なんです、という人は、お金も暮らしも『見える化』できていないことがとても多いんです」
と話してくれたのは、年間100件以上の個別相談を受けるファイナンシャルプランナー、深川恵理子さん。曰く、保険に入っていても、保険会社の名前すらあやふや、という人もざらだという。お金を「見える化」することで、生活の不要な部分が浮かび上がり、自然と意識や行動が節約に向かう。
自身は、結婚してから家計簿をつけ始め、10年後に5500万円の新築マンションを現金で購入した経験をもつ。
「夫婦ふたりの生活ですが、お金については私が100%イニシアチブをとっています。エクセルで表を作って家計簿をつけ始めましたが、使っているうちについ項目や数式を増やしたりして、どんどん複雑にしてしまって。マンションの購入後、自分としては目標達成したこともあって、家計簿をやめてしまったんです。同じように、市販の家計簿や家計簿アプリは途中で挫折してしまう方は多いですが、やはり複雑だからだと思います。家計簿って、節約というよりお金の動きを把握するためのもの。毎日記録することが大切だから、シンプルなほうがいいんです」