くらし

魚、自然、北陸の神秘、富山の休日。

新幹線開通前は、東京から片道4時間の旅だった。それが今では半分に。富山といえば魚。が、お楽しみはほかにも。1泊で好きになる、この街の楽しみ方。
  • 撮影・青木和義 イラストレーション・おおさわゆう 地図製作・竹中聡司

魚屋発のワイナリー、知ってましたか?

ソーヴィニヨンブランとシャルドネの葡萄畑は収穫済み。
「農園の雑草を食べるのがボクの仕事。」
木々に囲まれたレストラン。宿泊ができるゲストハウスも併設。
「ワインは常に意識する」というシェフの渡邉隆二さんの氷見鱸(すずき)の蒸し料理。
セラーには、白、赤、4つの品種が眠る。
レストラン内観。富山湾に向いた窓。

富山にワイナリー? 知らない人はそう驚く。東に富山湾を望む標高180メートルの里山。そこにはかつて耕作放棄地がひろがっていた。

「氷見(ひみ)で鮮魚の仲卸をしていた当社の社長の弟がそこをワイン畑にしようと言い始めた。何の知識も経験もないのに」(『釣屋魚問屋』飯田健児さん)

そんなものは素人が手を出したってうまくいくはずがない。周囲の失笑を尻目に4000本の葡萄の木を植樹したのが2007年。それが今では年間に2万5000本ほどを出荷する、『セイズファーム』としてワイン業界に名を轟かせる存在となった。

「年に2万5000本は決して多い数字ではありません」

が、葡萄の栽培から醸造まですべてを自分たちで賄う、いわゆるドメーヌ方式では、これぐらいが限界である。

「コンセプトは、海のそばで造る、氷見の魚に合う、ワインです」

耕作放棄地に開いた葡萄の恵み。晴れた畑は冬も意外に陽射しが暖かい。

セイズファーム
富山県氷見市余川字北山238 TEL.0766-72-8288 JR氷見駅からタクシーで約20分。富山湾を望む丘にある。www.saysfarm.com

駅北口のホテルに流れる、静謐の時間に憩う。

オープン席もあるレストラン『エヴー』。
女性に人気のオムライスとデザートのシャーベット。
環水公園
ライトレールが目の前を走る都会的な佇まい。
客室ではウエルカムベアがお出迎え。

駅をはさんで南側と北側。富山には2つの顔がある。飲食店や娯楽施設で栄える南側。一方の北側は「あっちは静かでしょう」と地元の人は言う。その北側、駅から徒歩2分のところに『オークスカナルパークホテル富山』がある。静かといっても、年末になれば誰もが名前を知っているあの大物歌手がディナーショーにやってくるし、近所には思わず物思いに耽ってしまいたくなるような水景色、環水公園の幽玄がひろがっている(上写真)。

「市民にとっての足となっているのが路面電車ですが、来春、ついに北側と南側がつながることになりました」と、ホテルの宿泊支配人・境克幸さん。しかもその停留所はホテル前に!

これで北側も少し騒がしくなるのかな。リピーターたちは、案外、そうならないことを心で祈っている。

オークスカナルパークホテル富山

富山市牛島町11-1 TEL.076-432-2000 富山駅北口より徒歩2分。宿泊以外にも、各種バンケット、ウエディングプランが用意された本格的シティホテル。
www.oarks.co.jp/canal/

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