くらし

ワタナベマキさんに教わる、基本のいりこだしを使った2つのレシピ。

いりこは西日本で煮干しのこと。特に高品質で味の良い瀬戸内海産は人気。手間がかかり、使いづらいイメージを覆す、いりこだしとその活用例を紹介。
  • 撮影・小林キユウ 文・斎藤理子

日常使いに大活躍するいりこだし。深いコクが日々の料理を引き立てる。

いりこだしと百合根茶碗蒸し

いりこだしの深い滋味をストレートに味わう一品。

具材をシンプルにすることで、いりこだしの力強い風味や芳醇さをしみじみと味わえる茶碗蒸し。生姜と柚子の香りもアクセントに。いりこだしに塩分があるので、味付けは薄口醤油少量のみで。熱々はもちろん、冷やしても。

【材料(2人分)】
基本のいりこだし450ml、卵3個、百合根1個、生姜の搾り汁1かけ分、薄口醤油小さじ2、柚子の皮少々 A[基本のいりこだし70ml、薄口醤油小さじ1、酒小さじ1、片栗粉小さじ1]

【作り方】
1.
卵は溶き、いりこだしと合わせ混ぜてからざるで漉す。生姜の搾り汁と薄口醤油を加え混ぜる。
2.百合根は根元から1枚ずつはがし、汚れを取る。
3.耐熱皿に2を入れて1を注ぎ、蒸気がたった蒸し器で強火で3分蒸し、弱火にして約10分蒸す。竹串を刺し、濁った汁が出てこなければ取り出す。
4.小鍋にAを入れて中火にかけ、ひと煮立ちしてとろみがついたら3にかけ、千切りにした柚子の皮を散らす。

じゃがいもと長ねぎのいりこ煮

いりこをそのまま具材に。少しの調味料で味わい深く。

いりこだしにから炒りいりこを加えて深みをアップ。から炒りいりこもそのまま具材になる。だしが染み込んだじゃがいもがたまらないおいしさ。醤油は使わず、素材の持ち味を最大限に楽しめるのもいりこだしならでは。

【材料(2人分)】
から炒りいりこ6尾分、基本のいりこだし(水でも可)250ml、じゃがいも3個、長ねぎ1本、三つ葉1/3束、酒50ml、塩小さじ1/5

【作り方】 
1.じゃがいもはよく洗い、皮付きのまま2等分に切る。長ねぎは7cm長さに切る。
2.鍋にから炒りいりこ、いりこだし、酒、1を入れ中火にかける。煮立ったらアクを取り、弱めの中火にし、蓋をして約10分煮る。
3.塩を加えさらに10分煮て、ざく切りにした三つ葉を添える。

ワタナベマキさん●料理家。「いりこ料理は子どもにも無理なくカルシウムが補える点もおすすめ」。近著『瀬戸内「やまくに」のいりこで毎日おかず』(女子栄養大学出版部)ほか著書多数。

『クロワッサン』1009号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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