魚のプロに学ぶ、するめイカの選び方と扱い方。
刺身に焼き魚、鍋の具材と、食卓に欠かせない魚。でも鮮魚売り場で迷ったことありませんか? 魚選びと下処理のコツを根津(東京都文京区)で鮮魚店を営む松本秀樹さんに教えてもらいました。
撮影・合田昌弘 文・大澤はつ江
【するめイカ】余すところなく食べられるイカ。新鮮なものほど、全体がツヤびかりしている。目も垂れていない。
〈処理方法〉
ワタを入れたまま放置しておくと、ワタの鮮度が落ちてしまい使えない場合があるので、購入後は早めにさばくのが鉄則。軽く水洗いして水気を拭き取り、胴体に指を入れて軟骨とワタが付いている部分をはがすように、足を引っぱりワタを出す。ワタは塩漬けにすれば保存ができ、酒のアテなどに最適な一品に。同様に墨袋も調理に活用できるので取っておこう。また、するめイカには寄生虫がつきやすいので、刺身にするときは、新鮮でも隅々まで寄生虫がいないかを確認する。煮物や炒め物など熱を加えるなら問題はない。
〈保存方法〉
胴体とその他に分けて保存する。胴体はキッチンペーパーの上に広げて置き、端からくるくると丸めながら包む。足、エンペラ、くちばし等はひとまとめにし、胴体同様に包む。保存袋に入れ、中の空気を抜く。冷蔵庫で2日、冷凍で1カ月保存可能。
〈ワタの使い方〉
イカのワタは塩辛にも利用するが、ここでは簡単な塩漬けにした。塩をまんべんなく振りかけ、ラップをして1週間ほど冷蔵庫で保存する。完成したらこそげて、酒のアテに。和え物や炒め物のアクセントにと応用範囲は広い。