魔夜峰央氏は、1973年のデビュー以降、ギャグだけでなく、怪奇ものやSF、アクションにミステリーと、ジャンルを横断して唯一無二の世界を描いてきた。作画においても、一目で魔夜氏の作品と分かるオリジナリティと美しさを確立。
深い闇や艶やかな夜が想起される印象的なベタ(黒い塗りつぶし部分)、均一な線で隙間なく描かれる華麗な装飾に背景……これらが組み合わさった1枚の原稿が織りなす妖しく幻想的な空気は、見る者の心を掴んで離さない。
魔夜峰央氏のデビュー45周年を記念して、2018年10月から2019年2月まで明治大学 米沢嘉博記念図書館で開催され、話題を呼んだ『魔夜峰央原画展』。
作品やコーナーを追加し再構成、パワーアップした巡回展を北九州市漫画ミュージアムで開催する。刊行された関連書籍は300冊を超える作家のこれまでを、約300点にのぼる美しい原画や資料とともに振り返る。
新しい世界が広がり続ける魔夜峰央作品の原点を、会場でじっくりと楽しんで。