運動するより高い効果を発揮!?「痩せグセ」を身につけよう。
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 イラストレーション・岡村亮太 文・黒澤 彩
13.起きたらカーテンを開けよう。
人は食べることでストレスを解消したり、幸福感を得ることができるのだが、太陽の光を浴びることでも、幸福ホルモンのセロトニンが分泌される。
「とくに、雨が続く時季や日照時間の短い冬場は、セロトニンが不足して気分も沈みがち。すると脳がセロトニンを補おうとして甘いものや高カロリーなものを欲してしまうのです」
朝の強い日光を浴びると気持ちが安定し、セロトニン不足からくる過食を防げる。食以外のアプローチで食欲を抑えられることを知っておこう。
14.家族をマッサージしてあげる。
自分が痩せたいのに家族をマッサージしている場合じゃない!と思うかもしれないが、これも立派な痩せグセの一つ。
「他者貢献をすると、オキシトシンという、やはり幸福ホルモンの一種が出ます。マッサージをしてもらうほうが気持ちがいいのですが、オキシトシンがより多く出るのはマッサージしてあげているほう。セロトニンと同じように、オキシトシンが分泌されることで、たくさん食べなくても満たされます。ボランティアに取り組んだら痩せた、という人もいるんですよ」
15.食前、食後にハーブティーを召し上がれ。
ハーブには、漢方の生薬と同じ植物も多い。手軽においしく生薬を取り入れるなら、ハーブティーが便利。
「フェンネルには食欲を抑制したり、胃腸を整える効果が。また、脂肪燃焼効果のあるラズベリーや、セロトニンを安定させるセントジョーンズワートもおすすめです」
衝動にかられてドカ食いしそうなときや、食べ終わったのにまだ物足りない気がするときは、ハーブティーでリラックスしてみる。食べたいのではなくストレスだったと気づくはず。
16.歯磨きをするときに背筋を伸ばす。
「歩いたり、家事や仕事をしたりといった非運動性熱産生によるエネルギー代謝を、NEATといいます。一般の人の消費エネルギーのほとんどはNEAT(ニート)なので、その量の違いが、太りグセと痩せグセの差に。肥満の人とそうでない人との一日のNEATの差は約350kcalもあるそうです」
座っているときや立っているときの姿勢保持もNEATになる。例えば、歯磨きをするあいだ背筋をピンと伸ばす、会議中に背もたれを使わないなど、ちょっとした意識が大切だ。
17.おにぎりをチンしてはいけない。
同じおにぎりなのに、温かいものと冷えたものとでは、太りやすさが違うという。なぜ?
「ご飯など炭水化物の糖質は、冷えることでレジスタントスターチという消化・吸収されにくい糖質に変化するからです」
レジスタントスターチは血糖値が上がりにくく、脂肪もつきにくいと、ダイエットにとってはいいことずくめ。食物繊維と似た作用があり、腸内環境を整えて便秘の解消にも一役買ってくれる。お弁当には温かい汁物などを添えて、ご飯やおにぎりは冷たいまま食べよう。
18.極端な早起きも太る。
体内時計をコントロールする役割を持つ遺伝子「ビーマルワン(BMAL1)」がダイエットの面でも注目されている。なんと、この遺伝子には糖を脂肪に変えるはたらきがあるのだ。
「ビーマルワンのはたらきがもっとも活発になるのが深夜。夜中に食べると太るのはそのためです。はたらきが低下する昼前後にしっかりと食事をするのがベスト。では、早朝はというと、まだ暗いうちから起き出して何か食べてしまえば、夜中に食べるのと同じこと。早起きし過ぎるのもよくないのです」
『クロワッサン』998号より
広告